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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

妊娠計画中の人や妊婦の周囲にいる人は、麻しんワクチン接種を―日本産婦人科医会

2018.5.8.(火)

 麻しん(はしか)の発生が相次いで報告されており、これから妊娠を計画中の人や妊婦の周囲にいる人は「麻しんワクチンの接種」を受けるようにすべきである。また感染者が多く発生している地域に行くことは極力させることを勧める―。

 日本産婦人科医会は5月8日、「妊娠している方へ麻疹(はしか)の流行についてのご注意」を公表し、こう呼びかけています(医会のサイトはこちら)。

麻しんは極めて感染力が強く、感染者と同じ空間・場所にいるだけで感染する可能性あり

 2018年5月現在、沖縄県や愛知県を中心に麻しん(はしか)の発生が相次いで報告されています。

 麻しんは、極めて感染力が強く(空気感染)、感染者と同じ空間、場所にいるだけで感染する可能性があります。またマスク等は「感染防御には役に立たない」とされています。

 感染から10-12日程度の潜伏期間を経て、▼発熱▼咳▼咽頭痛▼鼻水▼眼球結膜の充血▼目やに―などのカタル症状(初期症状)が数日続いた後に、「高熱」や「発疹」が出始めます。「発熱などのカタル症状出現の前日」から「解熱後3日」まで、他者への感染力が続きます。

日本産科婦人科医会では、「妊娠中に麻しんに罹患すると、一般に重症化する」「流産、死産、早産の頻度が上昇する」「胎児奇形はないとされているが、▼胎児の発育異常▼羊水量の異常▼新生児麻しん(分娩時罹患)—などの恐れがある」ことを指摘し、「妊娠を計画している人」や「妊婦の周囲の人」(特に、麻しんワクチンを1回しか接種していない28歳以上の男女)は、積極的に麻しんワクチン(通常は麻しん、風しん予防に対応するMRワクチン)を受けるよう求めています。地域によっては麻しんワクチン接種に費用助成(公的補助)が行われていることもあります。

なお、妊娠中は接種できず、女性では「接種後2か月間は避妊が必要」となる点に留意が必要です。

麻しんの疑いある場合、必ず【事前に連絡し、受診場所等の指示を受けて】医療機関受診を

また、今般の発生状況を見ると、大人(麻しんに罹患したことのない人や、2回の予防接種を受けていない28歳以上など、免疫抗体が不足している人)で特に流行していること、▼タイ▼フィリピン▼中国▼台湾▼インドネシア▼イタリア―など麻しん流行地からの帰国後に発症するケースや、2次感染が心配されており、日本産婦人科医会では「感染者が多く発生している地域(前述の海外流行地や、我が国では沖縄県や愛知県など)へ出かけることは極力避ける」よう勧めています。

さらに、「発熱などのカタル症状があり、『10-12日程度前に海外や人が多く集まる場所に行った』などの記憶のある」場合には麻しんを疑い、【事前に医療機関に電話連絡してから受診先、時間等の指示を受けて受診する】ことを求めています。前述のように、麻しんは極めて感染力が強いため、医療機関内で他の患者に感染させてしまう可能性が高いことから、「いきなり医療機関を受診する」ことは避け、必ず【事前に状況を伝えて受診場所や受診方法の指示を受ける】ことが必要です。
 
 
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