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診療報酬改定セミナー2024 2024年度版ぽんすけリリース

有床診療所の施設数・ベッド数の減少ペースがやや鈍化―医療施設動態調査(2016年8月)

2016.10.25.(火)

 今年(2016年)7月末から8月末にかけて、病院の一般病床数は115床減少したが、療養病床は199床増加。また有床診療所数は11施設減少し、7656施設となった―。

 このような状況が、厚生労働省が毎月公表している医療施設動態調査から明らかになりました(関連記事はこちら)(厚労省のサイトはこちら)。

有床診療所の施設数減少ペース、2016年7月末から8月末にかけてやや鈍化

 厚生労働省は毎月、全国の病院・診療所の増減を「医療施設動態調査」として公表しています。今年(2016年)8月末の医療施設総数は、全国で17万8828施設。前月に比べて83施設増加しており、内訳を見ると、病院は4施設の減少、一般診療所は57施設の増加、歯科診療所は22施設の増加となっています。

 病院の施設数は8449で、前月に比べて4施設増加しました。種類別では、一般病院が7387施設(前月に比べて4施設増加)、精神科病院は1062施設(同増減なし)という状況です。

 一般病院の中で、療養病床を持つ病院は3831施設で、前月から3施設増加、地域医療支援病院は535施設で、前月から2施設増加しました。

前月(2016年7月末)から病院の一般病床が115減少した一方で、病院の療養病床は199床増加している

前月(2016年7月末)から病院の一般病床が115減少した一方で、病院の療養病床は199床増加している

 

 診療所に目を移すと、有床診は7656施設で、前月から15施設減少しました。2年前の2014年8月末には8586施設でしたが、2015年8月末には7990施設となり、1年間で596施設減少しました。また2015年8月末から今年(2016年)8月末の1年間では334施設減少しています。

 ただし、2016年に入ってからの有床診施設数の推移を見てみると、今年7月末から減少ペースが落ちているようにも見えます。2016年度診療報酬改定では、▽在宅復帰機能強化加算の新設(1日につき一般では5点、療養では10点)▽在宅復帰機能強化加算を届け出ている病院を7対1病院などからの在宅復帰先に追加▽夜間看護配置加算の評価充実(加算1、加算2ともに5点引き上げ)―といった有床診の経営を支援する改定項目が盛り込まれました(関連記事はこちらこちら)。これらの効果が現れているのか、今後の状況を分析する必要があるようです。

▼2016年1月末:7834施設

 ↓(23施設減)

▼2016年2月末:7811施設

 ↓(45施設減)

▼2016年3月末:7766施設

 ↓(26施設減)

▼2016年4月末:7740施設

 ↓(24施設減)

▼2016年5月末:7716施設

 ↓(18施設減)

▼2016年6月末:7698施設

 ↓(27施設減)

▼2016年7月末:7671施設

 ↓(15施設減)

▼2016年8月末:7656施設

病院の一般病床は115床減、療養病床は199床増加

 病床数に目を向けると、2016年8月末の全病床数は166万5365床で、前月から264床減少しました。

 このうち病院の病床数は156万1510床で、前月に比べて30床の微減となりました。種類別に見ると、一般病床は前月から115床減少して89万1560床に、療養病床は199床増加して32万8358床となりました。また精神病床は、前月に比べて114床減少しています。

 有床診療所の病床数は前月から229床減少し、10万3786床となりました。2014年8月末には11万4418床でしたが、2015年8月末には10万7929床となり、1年間で6489床減少しました。また2015年8月末から、今年(2016年)8月末にかけては4143床減少しています。施設数と同様に減少ペースが落ちてきており、診療報酬改定の効果が出ているのか分析する必要がありそうです。

院の病床数は減少傾向にあったが、2016年度に入ってから減少傾向にブレーキがかかったようだ

院の病床数は減少傾向にあったが、2016年度に入ってから減少傾向にブレーキがかかったようだ

療養病床は2016年度に入ってから減少のスピードを上げていたが、ややブレーキがかかったように見える

療養病床は2016年度に入ってから減少のスピードを上げていたが、ややブレーキがかかったように見える

  
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