痛風治療等に用いる「コルヒチン」の大量使用後に患者が死亡する事例が散発、用法・用量などに留意を―PMDA
2026.2.9.(月)
痛風治療等に用いる「コルヒチン」について、「承認された用法・用量の範囲内」ではあるものの、「望ましい」とされている1日量「1.8mg」を超える高用量投与後に、死亡に至った症例が複数報告されている―。
コルヒチン使用にあたって、添付文書の『効能・効果』『用法・用量』『用法・用量に関連する注意』などの関連項目を確認し、患者の状態を十分に観察し、適正に使用してほしい―。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2月6日に、製薬メーカーからの適正使用等に関する情報提供として「適正使用のお願い―コルヒチンの用法及び用量について―」を公表し、医療現場等へ注意を呼びかけました(PMDAのサイトはこちら)。
コルヒチン、痛風発作時でも「1日量は最大1.8mgまでに抑える」ことが望ましい
「コルヒチン錠0.5mg『タカタ』」(一般名:コルヒチン)は、▼痛風発作の緩解および予防▼家族性地中海熱—に対する効能・効果が認められている医療用医薬品です。
添付文書の用法・用量を見ると、次のように規定されています。
【痛風発作の緩解および予防】
▽通常、成人にはコルヒチンとして1日3-4mgを6-8回に分割経口投与する
▽年齢、症状により適宜増減する
▽「発病予防」には通常、成人にはコルヒチンとして10.5-1mg、「発作予感時」には1回0.5mgを経口投与する。
↓
ただし、用法・用量に関連する注意として次の点を規定
▽大量使用または誤用により、服用後数時間以内に急性中毒症状が現れることがあるので、用法・用量を厳守し、次の事項に注意する
▼「痛風発作」の治療には1回0.5mgを投与し、疼痛発作が緩解するまで3-4時間ごとに投与する
▼投与量の増加に伴い、下痢等の胃腸障害の発現が増加するため、1日量は「1.8mgまで」の投与にとどめることが望ましい
【家族性地中海熱】
▽通常、成人にはコルヒチンとして1日0.5mgを1回または2回に分けて経口投与する
▽患者の状態により適宜増減するが、1日最大投与量は「1.5mgまで」とする
▽通常、小児にはコルヒチンとして1日、体重1kg当たり0.01-0.02mgを1回または2回に分けて経口投与する
また、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版(2022年追補版)」でも「低用量コルヒチン投与法が推奨される」「コルヒチンは発症12時間以内に1mg 、その1時間後に0.5mgを投与する」とされています。
しかし、本年(2026年)1月末までに、本邦において「承認された用法・用量の範囲内ではあるものの、コルヒチンの1日量『1.8mg』(上記の「用法・用量に関連する注意」に規定)を超える高用量投与後に、死亡に至った症例」が8例も報告されていることが分かりました。
死亡要因としては、「高用量投与」以外に高齢、腎機能障害、肝機能障害、CYP3A4またはP糖タンパク阻害作用を有する薬剤との併用が関連している可能性があります。
事態を重く見たメーカー(高田製薬社)では、「コルヒチン使用にあたって、添付文書の『効能・効果』『用法・用量』『用法・用量に関連する注意』などの関連項目を確認し、患者の状態を十分に観察し、適正に使用してほしい」と医療現場に強く依頼しています。
なお、コルヒチンは「肝臓または腎臓に障害のある患者で、肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤またはP糖タンパクを阻害する薬剤を服用中の患者」への投与は禁忌ですが、それ以外との薬剤との併用については併用禁忌とはされていません。

コルヒチンとの併用注意薬剤
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