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GemMed塾 新制度シミュレーションリリース

肝臓の線維化ステージを測定、新検査1日から保険適用

2015.1.5.(月)

 厚生労働省は、診療報酬点数表の解釈通知を修正する「検査料等の点数の取扱いについて」を通知しました。中央社会保険医療協議会が昨年12月24日の総会で保険導入を承認した「Mac-2結合蛋白(M2BP)糖鎖修飾異性体」と「CD30」の算定上の取り扱いを明確にしたもので、今月1日から適用されています。

●M2BP糖鎖修飾異性体

 M2BPは血中に存在する糖タンパク質ですが、肝臓の線維化の進展に伴って異性体(M2BP糖鎖修飾異性体)の量が増加します=図参照=。そのため、慢性肝炎か肝硬変の患者(疑い症例を含む)について、血清中のM2BP糖鎖修飾異性体の量を測定すれば肝臓の線維化ステージを診断でき、治療方針の決定や病状のモニタリングを的確に行うことができると期待されています。

肝臓の線維化が進むとM2BP糖鎖修飾異性体の量が増えるため、肝硬変等の診断の補助として有用と考えられている

肝臓の線維化が進むとM2BP糖鎖修飾異性体の量が増えるため、肝硬変等の診断の補助として有用と考えられている

 このM2BP糖鎖修飾異性体検査を行った場合、診療報酬点数表のD215-2「肝硬度測定」の所定点数(200点)に準じて算定できます。算定上の留意事項は次の2点です。

●2ステップサンドイッチ法を用いた化学発光酵素免疫測定法により、慢性肝炎または肝硬変の患者(疑われる患者を含む)に対し、肝臓の線維化の進展の診断補助を目的に実施した場合に算定できる

●本検査と併せて、D007『血液化学検査』のうち『プロコラーゲン-III-ペプチド(146点)』『IV型コラーゲン(146点)』『IV型コラーゲン・7S(155点)』『ヒアルロン酸(184点)』『プロリルヒドロキシラーゼ(230点)』を実施した場合には、主たるもののみ算定する

●CD30

 CD30が発現するかどうかは、悪性リンパ種の診断のために非常に重要とされています。今般、ホジキンリンパ腫や未分化大細胞リンパ腫などの悪性リンパ腫を疑う患者を対象として、CD30の標本作製が保険適用されました。

 具体的には、N002『免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製』の「6(その他(1臓器につき)」の所定点数(400点)に準じて算定することができます。

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