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栄養食事指導必要ない人への食事せん発行・対価徴収は混合診療に該当せず-経産省「グレーゾーン解消制度」

2015.1.15.(木)

 経済産業省は13日、「配食サービスと連携するために「食事せん」を発行する場合の費用の取り扱い」について、考え方などを明確化しました。それによりますと、治療の一環としての栄養食事指導が必要ないと医師が判断した人に食事せんを発行して、対価を徴収したとしても、混合診療を禁止する規定には抵触しないということです。

 これは、産業競争力強化法の「グレーゾーン解消制度」に基づく厚生労働相の回答です。

 今回、明確化されたのは、(1)配食サービスと連携するために食事せんを発行する場合の費用の取り扱い(2)虫歯・歯周病に罹患していない者への予防メンテナンス-の2点の取り扱い。

 (1)の食事せんについては、通院、退院患者に対して食事せんを発行する際、次の取り扱いが混合診療を禁止する療養担当規則第5条に抵触しないことが明確化されました。

●治療の一環として栄養食事指導が必要な人からは公的保険外での対価を徴収しない

●治療の一環として栄養食事指導が必要ではない人(配食サービスと連携する場合など)からは公的保険外の対価を徴収する

 また、通所介護や通所リハビリテーションといった介護保険の通所サービス利用者から対価を徴収せずに食事せんを交付することが、「介護保険法第41条第1項に抵触しない」ことも明らかになっています。

 経産省では、今回の取り扱いの明確化によって「(在宅で)医療と直結した安定的な食事の提供事業が可能となり、健康長寿社会の実現に資する」と期待しています。

虫歯予防のメンテ「療養の給付」に該当せず

 また、虫歯や歯周病にかかっていない人に対し、虫歯の予防のために歯科医師が行うメンテナンスが、「療養の給付」に該当しないことも明確にされています。同省は「健康な人々を対象にした虫歯や歯周病の積極的な予防事業が可能であることがあらためて確認され、健康長寿社会の実現に資する」としています。

 グレーゾーン解消制度は、事業者が新事業や新分野進出を行おうとする際に、自らの事業に対する規制適用の有無を省庁に予め確認・照会できる仕組みです。例えば、新規事業が法律の規定に触れるのかを確認することで、安心して新規事業に挑戦することができると期待されています。

 公的医療・介護保険制度では、安全性・有効性が確認された技術などに限って保険給付の対象としていて、特に医療保険では、保険外のサービスを保険給付と併用することは、特別の規定(保険外併用療養)がある場合にしか認められません。しかし、在宅医療などの現場からは「保険給付と保険外サービスとの境界が必ずしも明確ではない」との指摘があり、今回のようなグレーゾーン解消に向けた取り組みが進められています。