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医薬品・医療機器開発や世界最先端医療の実現に重点、医療研究費の15年度予算案

2015.1.23.(金)

 政府が14日に閣議決定した2015年度予算案の中から、「医療分野の研究開発関連予算」について少し詳しく見てみましょう。

 「医療分野の研究開発関連予算」には日本医療研究開発機構対象経費(1248億円)とインハウス研究機関経費(723億円)があり、総額1971億円です。

 主な取り組みとして、次の4分野が挙げられます。

(1)医薬品・医療機器開発(401億円)

(2)臨床研究・治験(106億円)

(3)世界最先端の医療の実現(217億円)

(4)疾患領域ごとの取り組み(384億円)

 (1)の医薬品・医療機器開発では、医薬品創出に256億円、医療機器創出に145億円が計上されました。

日本発の優れた医薬品創出に向け、15年度は256億円を確保

日本発の優れた医薬品創出に向け、15年度は256億円を確保

医療機器の開発推進に向けて、15年度は145億円の予算を確保

医療機器の開発推進に向けて、15年度は145億円の予算を確保

 (2)の臨床研究・治験に関しては、「革新的医療技術創出拠点プロジェクト」として106億円が計上されています。

 これは、大学などの基礎研究成果から実用化までをつなぐ体制を構築するもので、橋渡しの研究支援拠点と臨床研究中核病院などの一体化が進められます。また、▽人材確保・育成を含めた拠点機能の強化・ネットワーク化▽シーズの拡大▽ICH-GCPに準拠した質の高い臨床研究・治験の実施▽APO機能(Academic Research Organization)を活用した多施設共同研究の支援-なども行われます。

基礎から実用化への橋渡しを行う研究拠点と、臨床研究中核病院との一体化を行う

基礎から実用化への橋渡しを行う研究拠点と、臨床研究中核病院との一体化を行う

 (3)の世界最先端医療の実現に向けて、▽再生医療の実現化ハイウェイ構想143億円▽疾病克服に向けたゲノム医療実現化プロジェクト74億円-が計上されました。

 前者については、再生医療技術を用いて、パーキンソン病、心不全、血小板減少症などの治療技術を臨床研究段階にまで進める考えです。

再生医療の実現を加速度的に進める(ハイウェイ構想)ために、15年度はヒト幹細胞を用いた研究を治験等へ移行させる

再生医療の実現を加速度的に進める(ハイウェイ構想)ために、15年度はヒト幹細胞を用いた研究を治験等へ移行させる

 さらに(4)では、▽ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト162億円▽脳とこころの健康大国実現プロジェクト68億円▽新興・再興感染症制御プロジェクト58億円▽難病克服プロジェクト96億円-が計上されています。

 このうち「ジャパン・キャンサーリサーチ・プロジェクト」では、▽アンメットメディカルニーズに応える新規薬剤開発▽ライフステージやがんの特性に着目した重点研究▽患者に優しい新規医療技術開発-などが進められます。

「がん研究10か年戦略」に基づいて、医薬品・医療機器をはじめとするがん医療の実用化を推進

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ゲノム(遺伝子)医療実現に向けた臨床研究を進める

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