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15年度中に「診療領域ごとのデータベース間の連携」方策を検討―日本経済再生本部

2015.4.17.(金)

 安倍晋三首相が本部長を務める「日本経済再生本部」が15日持ち回りで開かれ、「サービス産業チャレンジプログラム」を決定しました。医療分野については、地域医療構想の策定を4月以降開始し、質の高い効率的な医療提供体制を構築することや、「臨床効果データベース」の整備に向けた支援を継続し、2015年度中に「各診療領域のデータベース間の連携に向けた方策」を検討することなどを打ち出しています。

医療の質向上に向け、臨床効果データベース整備を

 日本経済再生本部は、名称通り「日本経済の再生」を目指して安倍首相が設置した会議です。経済対策・成長戦略の企画・立案・総合調整を行う「司令塔」の役割を果たしており、成長戦略(日本再興戦略)の策定もここで行われました。

 日本のGDPの約70%を占めるサービス産業について、さらなる活性化や生産性の向上を目指して「全国でのチャレンジ」を幅広く後押しし、支援するためのプログラムを取りまとめました。

 医療分野については、(1)地域医療構想の策定・実現(2)価値の見える化(3)ITの活用(4)チーム医療の推進(5)勤務環境の改善―における支援策を打ち出しました。

(1)は、厚生労働省の「地域医療構想策定ガイドライン等に関する検討会」がまとめたガイドラインや、3月末に示された関係政省令・告示・通知に沿って、4月以降に地域医療構想の策定を開始し、地域で「質の高い、効率的な医療提供体制」を構築すると宣言しています。また、構想を実現するための選択肢の一つとして、医療法を改正していわゆる非営利ホールディングカンパニー型法人である「地域医療連携推進法人」の認定制度を創設することも紹介しました。

 質の高い医療提供体制を構築するためには、(2)の「価値の見える化」が不可欠です。ここでは、診療行為・治療効果などを一元的に蓄積・分析・活用するための「臨床効果データベース」を整備するため、「精緻な診療ガイドライン」の作成を支援すると強調しています。さらに、診療領域ごとのデータベース間の連携に向けた方策を15年度中に検討することを打ち出しました。

 また、国民・患者が「医療の質」を把握できるよう、医療機関が「医療の質」に関する情報を公表する取り組みを支援するとともに、公表方法の検討を進める方針も明確にしています。

 (3)のIT活用では、▽診療データをオンラインで参照できるシステムの構築▽医療機関間での情報連携に関する標準規格の普及促進▽医療保険のオンライン資格確認の早期導入▽医療分野などでの情報連携に用いる番号制度の検討▽医療・介護・健康分野での高度なデジタル化と情報を利活用する仕組みの整備―などを行う方針です。

介護人材の働き方を15年度中に実態調査

 一方、介護分野では次のような取り組みを行う方針です。

▽介護サービスの質の評価に向けた仕組みを構築する

▽持続的な人材確保サイクルを確立する

▽介護福祉士の資格取得方法を一元化して資質向上を図り、介護人材の働き方の実態を15年度中に把握し機能分化の検討を進める

▽介護ロボットの開発・実用化を支援する

▽小規模事業者の共同による人材採用や人事ローテーション、研修のための共同事業化を進める

▽人員配置基準・構造設備基準の見直しを進め、簡素化・合理化を図る

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