C型肝炎治療薬のアスナプレビル、多形紅斑などの重大な副作用に注意を―厚生労働省
2015.4.27.(月)
厚生労働省は23日、「アスナプレビル」(販売名:スンベプラカプセル100ミリグラム)など6つの医薬品に、多形紅斑などの重大な副作用があるとして注意を呼び掛け、使用上の注意に追記するよう要請しました。
6つの医薬品と、新たな「重大な副作用」は次の通りです。
(1)糖尿病性神経障害に伴う疼痛やうつ病の治療に用いられる「デュロキセチン塩酸塩」(販売名:サインバルタカプセル20ミリグラム、同30ミリグラム)
▽新たな【重大な副作用】:悪性症候群、
(2)高血圧症治療薬の「アジルサルタン」(販売名:アジルバ錠10ミリグラムほか)
▽新たな【重大な副作用】:肝機能障害
(3)血栓・塞栓の治療に用いられる「クロピドグレル硫酸塩」(販売名:プラビックス錠25ミリグラムほか)
▽新たな【重大な副作用】:急性汎発性発疹性膿疱症
(4)経皮的冠動脈形成術(PCI)が適用される急性冠症候群(不安定狭心症、非ST上昇心筋梗塞、ST上昇心筋梗塞)や安定狭心症、陳旧性心筋梗塞の治療に用いられる「クロピドグレル硫酸塩・アスピリンの配合剤」(販売名:コンプラビン配合錠)
▽新たな【重大な副作用】:急性汎発性発疹性膿疱症
(5)抗菌剤の「セフォタキシムナトリウム」(販売名:クラフォラン注射用0.5グラムほか)
▽新たな【重大な副作用】:急性汎発性発疹性膿疱症
(6)インターフェロンを要さないC型肝炎治療薬の「アスナプレビル」(販売名:スンベプラカプセル100ミリグラム)と「ダクラタスビル塩酸塩」(販売名:ダクルインザ錠60ミリグラム)
▽新たな【重大な副作用】:多形紅斑
厚労省は日本製薬団体連合会を通じて、各メーカーに添付文書の「使用上の注意」を速やかに改訂するよう求めています。医療現場では、これらの医薬品を使用する場合には観察や検査を十分に行い、患者の状態に異常があれば使用を中止し、適切な治療・処置を行うことが必要です。