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特養ホーム、基本報酬は15年度改定で年間650万円の減収に―全国老人福祉施設協議会

2015.6.15.(月)

 全国老人福祉施設協議会の調査によりますと、2015年度の介護報酬改定によって、特別養護老人ホームの請求額は、1施設当たり月額で約54万円、年額で約650万円減少していることなどが分かりました。

 ただし、施設によっては、年額約1411万円の増収となった所もあれば、2560万円の減収となった所もあり、老施協では「法人・施設間格差がますます拡大している」と訴えています。

法人間・施設間の格差が拡大

 15年度の介護報酬改定は、全体で2.27%のマイナス改定となりました。特別養護老人ホームについては、基本報酬である「介護福祉サービス費」がおおむね5.6%引き下げられました。一例を挙げると、次のようになっています。

【従来型個室】(1日当たり)

・要介護度1:580単位→547単位

・要介護度2:651単位→614単位

・要介護度3:723単位→682単位

・要介護度4:794単位→749単位

・要介護度5:863単位→814単位

【多床室】(1日当たり、12年4月1日以前に整備されたもの)

・要介護度1:634単位→(15年4月から)594単位→(15年8月から)547単位

・要介護度2:703単位→(15年4月から)661単位→(15年8月から)614単位

・要介護度3:775単位→(15年4月から)729単位→(15年8月から)682単位

・要介護度4:844単位→(15年4月から)796単位→(15年8月から)749単位

・要介護度5:912単位→(15年4月から)861単位→(15年8月から)814単位

【ユニット型個室】(1日当たり)

・要介護度1:663単位→625単位

・要介護度2:733単位→691単位

・要介護度3:807単位→762単位

・要介護度4:877単位→828単位

・要介護度5:947単位→894単位

 こうした基本報酬の引き下げが経営にどのような影響を及ぼしているのか、老施協では1506の加盟施設を対象に調査を行い、その結果を4日に発表しました。

 その結果、改定前(15年3月)から改定後(同年4月)の請求額は、1施設当たり月額で約54万円、年額で約650万円の減収になると見込んでいます。

 ただし、ここには「介護職員処遇改善加算」は含まれていません。この加算を含めると、減収幅は月額で約13万7000円、年額で約165万円と見込まれています。

基本報酬は月額で約54万円、年額で約650万円の減収に。処遇改善加算などを含めた全体では、月額で約13万7000円、年額で約165万円の減収となる見込み

基本報酬は月額で約54万円、年額で約650万円の減収に。処遇改善加算などを含めた全体では、月額で約13万7000円、年額で約165万円の減収となる見込み

 もっとも、施設・法人ごとのばらつきも大きく、減収幅が年額で約2560万円となる所もあれば、逆に年額で約1411万円の増収になる所もあります。老施協では「加算取得要件(人員獲得など)に対する規模的・地理的条件などから、法人・施設間の格差がますます拡大している」と分析しています。

 さらに、こうした状況を見て老施協は「各種加算の獲得をめざしていかねばならない」「自治体独自の解釈による不適切な指導がなされないよう、適切な制度運用を促していかねばならない」などと訴えています。

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