【事例研究】中小規模病院が地域で競争せず“協奏”する方法
2015.6.17.(水)
待ったなしで病院大再編を迫る地域医療構想、首相官邸や財務省の圧力でマイナス改定も予想される次期診療報酬改定――。こうした状況下、いかにして病院は生き残っていけばいいのか。特に、中小規模の病院が取るべき戦略について、地域で病病連携を加速させつつある宮川病院の片野修司事務長にお話を伺いました。
宮川病院は神奈川県川崎市の川崎大師の目の前に位置し、特に消化器系疾患や呼吸器系疾患を強みとする病床数175床の病院です。1909年に川崎市初の病院として創設され、100年以上の歴史ある病院です。
片野事務長は、5月20日にGHCが開催した「病院ダッシュボード」の東京キャラバンで、「DPCデータを活用した経営改善」と題して講演しました。
片野事務長が強調するのは、「これからの病院経営は、競争するのではなく、連携することが重要。地域の病院同士が連携し合い、協奏曲を奏でるイメージ」ということです。競争ではなく、協奏するためのデータとポイントを、病院ダッシュボードを用いて分析しているとのことです。
もう1点、片野事務長が重視しているのは、医療現場との交渉です。事務方や経営企画のスタッフが経営支援ツールを用いて、いくら素晴らしい具体的な改善策を企画しても、現場の医師や看護師などの医療従事者の理解を得ることができなければ、絵に描いた餅です。改善策をいかに企画するかも重要ですが、それをどう現場に伝え、理解してもらうかも重要な課題です。
これらの課題について、宮川病院がどのような経営改善をしてきたのか、以下の病院ダッシュボードの事例紹介でご紹介させていただいています。特に、中小規模病院の事務方や経営企画スタッフは必見ですので、ぜひ、ご覧ください。
◆「病院ダッシュボード」ユーザー事例(9)―宮川病院
地域で病院が“協奏”するための支援ツール
直感的ですぐ分かるため現場の反発避け円滑に交渉できる