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7対1からの転換先など調査へ、中医協の入院医療分科会

2014.10.9.(木)

 中央社会保険医療協議会の入院医療等の調査・評価分科会は9日、2014年度診療報酬改定の影響を把握するため年度内に実施する6つの調査の内容を固めました。一般病棟入院基本料での「特定除外制度」の全廃など、一連の見直しで7対1入院基本料の算定が難しくなった病棟の転換先などを調べます。

 14年度改定の「附帯意見」に盛り込まれた宿題事項への対応策を検討するため、分科会では15年度にかけて計8調査を実施することになっていて、この日は14年度実施分の内容を固めました。

 14年度に調査するのは、短期滞在手術等基本料3の新設や総合入院体制加算の見直し、特定除外制度の全廃による一般病棟入院基本料の算定病院への影響などです=表=。
2014.10.9医療行政をウォッチ 入院調査
 分科会では、中医協の了解を得た上でこれらの調査を年内に実施したい考えです。厚労省のスケジュール案によりますと、調査結果は年度内にまとまる見通しで、15年4月に中医協に報告します。

「地域包括ケアは省全体のミッション」

 14年度改定では、一般病棟に入院する患者の重症度の定義を厳しくしたり、入院期間が90日を超えた場合の診療報酬の大幅な原点を免除する「特定除外制度」を廃止したりしました。これらは、当初の想定を超えて増え過ぎた7対1入院基本料の算定病床を絞り込むためです。分科会では、一連の見直しによって7対1を算定できなくなった病棟の転換先や、転換に踏み切ったきっかけなどを調査します。

 また、14年度改定で新設された「地域包括ケア病棟入院料」の算定を届け出ている医療機関には、地域包括ケア病棟に転換する前に算定していた入院料や、転換後の救急患者の受け入れ状況などを聞きます。厚労省の担当者は9日の会合終了後、「地域包括ケア(病棟)を推進していくミッションを省全体として掲げているので、そこに向かってどう進捗(しんちょく)しているか、どういった影響が出ているかを検証して、次につなげる示唆を得たい」と話しました。

 分科会ではこのほか、療養病棟と特殊疾患病棟、障害者病棟の役割分担を検討するため、これらの病棟がそれぞれどのような病態の患者を受け入れているかを調べます。さらに、「在宅復帰機能強化加算」が14年度に新設されたのを踏まえて、療養病棟を退院した患者の在宅復帰率も把握します。

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