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「一定の関与」か「強い関与」の二択制を提案―新型法人のガバナンスめぐり厚労省

2014.10.14.(火)

 厚生労働省は10日、「医療法人の事業展開等に関する検討会」に、医療法人や社会福祉法人など複数の法人を一体的に運営する新型法人の創設に向けた論点を提示しました。厚労省案では、参加法人の事業内容などに対する新型法人側の関与の仕方として、意見を聴取して修正が必要でも勧告するにとどめるか、修正の指示にまで踏み込むか、どちらかを選択できるという内容です。

 厚労省案ではまた、新型法人の名称を「地域連携型医療法人」(仮称)として、個人立の医療機関を含めて地域内での連携を促す色合いを鮮明にしました。今後は、介護事業者による参加の是非なども話し合います。同省では、新型法人の具体的なスキームを年内に固める方針で、次回から詰めの協議に入ります。

 新型法人の創設に向けた論点は、▽事業を行う地域の範囲や事業内容▽新型法人が統括するグループへの参加法人や個人事業者の範囲▽グループ内のガバナンス▽グループによる非営利性・透明性の確保―といったテーマごとに掲げています。

 このうちガバナンスに関しては、参加法人が作成した事業計画書や予算上の重要事項への新型法人側の関与の仕方として、▽意見の聴取や勧告を行うなど一定の関与にとどめる▽参加法人との協議で不承認とした事項について、修正を指示するなど強く関与する-のどちらかを選択できる仕組みを提案しています。

 ただ、厚労省は新型法人の創設は医療法人の連携の推進に軸足を置くことを想定しています。新型法人側が強く関与すると参加法人の独自色が損なわれないだけに、この日の会合でも「競争よりも協調を進めるべき」などと、慎重な関与を求める意見が上がりました。このほか、新型法人の業務内容では病院の直営を認めるべきかが焦点ですが、意見交換ではこうした形に対しても慎重論が大勢を占めました。

 厚労省案によりますと、新型法人は地域に医療を提供している法人や個人などが事業を展開する上で、共通の方針を決めるのが役割です。このため同省は、医療法人の病院や個人病院など複数の事業者によるグループへの参加を前提にする方向です。

 ただ、病院の運営主体のうち社会福祉法人、学校法人などにはそれぞれ独自の会計基準があるため、いろいろな種類の運営主体が加わる場合、グループ全体での経営状況をどう把握するかも論点になります。