市立小樽など2病院、合併後もDPC参加へ―厚労省が容認
2014.11.5.(水)
中央社会保険医療協議会の総会が5日開かれ、厚生労働省は、北海道小樽市の「市立小樽病院」と「小樽市立脳・循環器・こころの医療センター」が12月1日に合併を予定していて、その後もDPC制度に参加することになったと報告しました。合併後の新病院は「小樽市立病院」で、DPC点数の算定を同日から304床で開始する見通しです。
DPC対象病院が分割・合併後も引き続きDPCへの参加を希望する場合、病院側の申請を受けて同省の保険局医療課などが審査して、対応を決めることになっています。具体的には、▽7対1か10対1入院基本料と、「診療録管理体制加算」の算定を届け出る▽病床稼働率の高さを示す「データ/病床比」が0.875以上-などのクリアを見込めるかどうかが継続参加の条件です。
厚労省に提出された合併の申請書によりますと、合併前の2病院ではいずれも7対1入院基本料の算定を届け出ていて、合併後も引き続きこの点数を算定する予定だということです。また、診療管理体制加算の算定も届け出る見通しで、同省では、これらを踏まえてDPCへの継続参加を容認することにしました。包括部分の点数に反映される小樽市立病院の「医療機関別係数」を近く官報告示する方針です。
全国で病院の統廃合が進む中、DPC対象病院の合併や分割も増えると同省ではみていて、中医協が13年末、こうしたケースへの対応方法を決めました。これまでには、長野県厚生農業協同組合連合会の「佐久総合病院」が「佐久医療センター」とに分割され、これら2病院は引き続きDPC制度に参加しています。