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集合住宅への訪問系サービス、同じ敷地か隣接地でも介護報酬減へ

2014.11.14.(金)

 訪問介護や訪問看護などの事業所と同じか隣接する敷地内にある集合住宅の居住者にサービスを提供する場合、介護報酬を減らす見直し案を厚生労働省がまとめました。現在でも、事業所と「同じ建物」の居住者30人以上に訪問系サービスを提供する場合に報酬を減らしていますが、2015年度の介護報酬改定で減算対象を「同じ敷地か隣接地」に広げます。サービス付き高齢者住宅(サ高住)や有料老人ホームといった集合住宅を想定していて、事業所から離れている場合にも、1か月に20人以上が利用するなら報酬を減らします。

※写真はイメージです(厚労省が入っている合同庁舎5号館)

※写真はイメージです(厚労省が入っている合同庁舎5号館)

 また、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」をこれらの集合住宅の居住者に提供した場合、包括報酬を減らす仕組みも新たに導入します。

 社会保障審議会・介護給付費分科会が13日に開いた会合に、集合住宅への訪問系サービスに対する報酬の見直し案を提示し、了承されました。

月20人以上なら隣接地でなくても減産対象に

 厚労省案によりますと、訪問系の介護事業者が事業所と同じ敷地か隣接する集合住宅の居住者にサービスを提供する場合、報酬を10%減らします。訪問介護と訪問看護のほか訪問入浴介護、訪問リハビリテーション、夜間対応型訪問介護の報酬が対象です。また、集合住宅として同省では、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、旧高齢者専用賃貸住宅の入居者への提供を想定していて、これらの建物の居住者の人数にかかわらず減算する方針です。

 さらに、同じ敷地や隣接地でなくても、1つの集合住宅で1か月当たり20人以上に訪問系サービスを提供する場合にも報酬を10%減額します。

 現在の「同一建物減算」は、事業所と一体になっている集合住宅の居住者30人以上(1か月の実利用者)に訪問系サービスを提供すると、介護報酬を10%減算する仕組みですが、次回の報酬改定で減算の対象拡大に踏み切ります。戸別住宅の利用者を訪問する場合に比べると、集合住宅の居住者への訪問で移動時間やコストの負担が少ないことを踏まえた措置です。

 14年度の診療報酬改定では、集合住宅の居住者を一日に複数訪問する場合の報酬が従来の4分の1程度に減算された経緯があり、鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は会合の席上、医療保険と整合性を取る観点からも、介護報酬での見直しは「やむを得ない」という認識を示しました。