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診療報酬改定セミナー2024 2024年度版ぽんすけリリース

療養病床の稼働率、2か月連続で低下-14年9月 病院報告

2015.1.8.(木)

 厚生労働省が6日に発表した病院報告によりますと、2014年9月の療養病床の稼働率が2か月連続で低下していることが分かりました。

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病院の外来患者は10万人近く減少、14年8月―病院報告

 まずは病院報告の柱である(1)1日平均患者数(2)平均在院日数(3)月末病床利用率-を順を追って見てみましょう。

 (1)の1日平均患者数は、病院では入院124万9084人(前月比7580人・0.6%減)、外来139万4893人(同7万2968人増)、診療所の療養病床では入院7172人(同38人減)となりました。

 病床種別の入院患者数を見ると、「一般」では65万7743人(同0.9%減)、「療養」(介護療養を含む)では29万2442人(同0.4%減)、「介護療養」単独では5万7413人(同0.6%減)と、いずれもわずかに減少しています。

 また、病院外来患者は対前月比5.5%の増ですが、前月は前々月に比べて6.9%減少するなど、歴月による変動がとても大きくなっています。

14年9月の患者数、病院の外来では前月に比べて7万2968人減少しており、歴月による変動がとても大きい

14年9月の患者数、病院の外来では前月に比べて7万2968人減少しており、歴月による変動がとても大きい

 次に(2)の平均在院日数を見ると、病院全体では29.5日で、前月から変化していません。病床種別に見ると、一般病床16.5日(増減なし)、療養病床164.9日(前月比8.1日減)、介護療養病床322.4日(同12.8日減)、精神病床272.7日(同10.4日減)となりました。

14年9月の平均在院日数、多くの病院種別で在院日数が減少しており、療養病床では8.1日減

14年9月の平均在院日数、多くの病院種別で在院日数が減少しており、療養病床では8.1日減

 入院医療費は入院日数と強い相関があり、また入院期間の不要な延長は、院内感染リスクの高まりや、ADL低下などの弊害をもたらすことから、政府は平均在院日数の短縮化を進めています。前月(14年8月)は、すべての病院種別で平均在院日数がわずかに延びましたが、9月は短縮の方向に戻っています。

 最後に(3)の月末病床利用率を見ると、病院全体では79.0%で、前月に比べて1.6ポイント上昇しました。病床種別では、一般病床73.1%(同3.2ポイント上昇)、療養病床88.2%(同0.5ポイント低下)、介護療養病床92.9%(同0.3ポイント増)、精神病床86.8%(同0.4ポイント減)となっています。

14年9月の月末病床利用率、療養病床や精神病床では2か月連続で利用率が減少している

14年9月の月末病床利用率、療養病床や精神病床では2か月連続で利用率が減少している

 (2)で見たように、平均在院日数の短縮は減収につながるので、病床稼働率を上げなければ病院経営を圧迫しかねません。この点、療養病床では2か月連続で稼働率が下がっており、留意する必要があるかもしれません。

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