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悪性黒色腫の治療薬の有用性を判断するため、新検査を1日から保険適用

2015.2.2.(月)

 厚生労働省は、診療報酬点数表の解釈通知を改正する「検査料等の点数の取扱いについて」を通知しました。中央社会保険医療協議会が昨年12月24日の総会で保険導入を承認した「IgG2」と「BRAF V6000」の算定上の取り扱いを明確にしたもので、今月1日から適用されています。

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悪性黒色腫患者に対して、がんの遺伝子を診断

 悪性黒色腫の患者では「BRAF遺伝子」が変異するケースが多いことが知られており、日本の悪性黒色腫の患者の約30-40%を占めると推計されています。また、変異が起きたケースの約90%は、この遺伝子の600番目のアミノ酸が変異する「BRAF V600」というもので、変異によるシグナルが異常細胞の増殖・生存の原因になっています。

悪性黒色腫の患者に対し、BRAF阻害剤が効くかどうかを判断するために、「BRAF V600」を測定

悪性黒色腫の患者に対し、BRAF阻害剤が効くかどうかを判断するために、「BRAF V600」を測定

 今般、このシグナルを停止させるBRAF阻害薬が有効かどうかを診断するため、新たに「BRAF V600」の検出が保険適用となりました。

 悪性黒色腫患者のがん組織から抽出したゲノムDNAの中から「BRAF V600」の検出を目的として、リアルタイムPCR法で標本作製した場合に、診療報酬点数表のN005-2「ALK融合遺伝子標本作製」の所定点数(6520点)に準じて算定できます。

 この点数は、BRAF阻害薬の投与方針を決定するまでに1回に限り算定できます。

原発性免疫不全患者に対し、免疫グロブリンの状態を検査

 IgG(免疫グロブリンG)には、構造の違いによる▽IgG1▽IgG2▽IgG3▽IgG4-の4つのサブクラスが存在します。原発性免疫不全などが疑われる患者では、このIgGサブクラスが欠損・欠乏しているケースもありますが、総IgG量を測定するだけでは、IgGサブクラスの欠損・欠乏を把握できません。

原発性免疫不全症患者が疑われる患者に対して、IgG2の測定を保険適用

原発性免疫不全症患者が疑われる患者に対して、IgG2の測定を保険適用

 そこで今般、原発性免疫不全などが疑われる患者に対し、IgG2の濃度測定が保険適用となったものです。

 IgG2をネフェロメトリー法(光を照射し、散乱した光の強度で濃度を測る方法)によって測定した場合、診療報酬点数表のD014「29 IgG4」の所定点数(388点)に準じて算定できます。

 ただし、この検査を算定するにあたっては▽理由▽医学的根拠-をレセプトの摘要欄に記載しなければなりません。