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非営利ホールディングカンパニー型法人の創設案、社保審医療部会が了承-3月にも医療法改正案

2015.2.18.(水)

 社会保障審議会・医療部会が18日開かれ、非営利ホールディングカンパニー型法人の創設案などを了承しました。厚生労働省は与党や関係省庁と調整した上で、3月下旬までに医療法改正案として今通常国会に提出したい考えです。

 ただし、「非営利ホールディングカンパニー型法人(新型法人)のグループ内で病床融通を認める」という点について、同部会の委員から「地域医療構想の実現を妨げないか」との指摘が相次ぎました。厚生労働省医政局の土生栄二・総務課長は「地域医療構想に整合しない病床融通は認められない。そうした点を整理して法案化したい」と理解を求めています。

2月18日に開催された、「第39回 社会保障審議会・医療部会」

2月18日に開催された、「第39回 社会保障審議会・医療部会」

グループ内で病床融通認められるケースを整理

 新型法人の創設案は、「医療法人の事業展開等に関する検討会」が9日にまとめたもので18日、医療部会に報告されました。詳細は、こちらをご覧ください(非営利ホールディングカンパニー法人の概要まとまる、医療法改正案を3月下旬までに国会提出「負債100億円以上」など大規模医療法人、数年後から外部監査義務付けへ)。

 医療部会の委員からは「病床融通」に対する疑問や懸念が相次いで示されました。

 「病床融通」は、例えばどちらもケアミックスで200床ずつのA病院とB病院が新型法人のグループに入った場合、A病院を慢性期機能に特化した350床の病院とし、B病院を急性期中心の50床の病院とすることを、慢性期病床の過剰地域でも認めるというものです。現時点でも、都道府県によっては病床融通が認められますが、これを全国規模に拡大し、地域における病床機能の分化・連携を推進すると厚労省は説明しています。

 この仕組みについて中川俊男委員(日本医師会副会長)は、「一部の社会医療法人によるM&Aが進んでいる。病床融通はこれを助長してしまうのではないか。グループ内ではなく、地域全体の病床機能分化・連携が重要」と指摘。

 また邉見公雄委員(全国自治体病院協議会会長)も「病床過剰地域で特例を多く設けると混乱してしまう」と苦言を呈しています。

 こうした意見に対し、厚労省の土生課長は「グループ内で自由に病床融通が認められるわけではない。病床融通も最終的には、都道府県の医療審議会の了承が必要で、地域医療構想に整合していない場合には了承が得られない」と説明した上で、「どのような場合に病床融通が認められるのかを整理し、法案化を進めたい」と述べています。

 なお、新型法人では「医薬品・医療機器の共同購入」が認められますが、邉見委員は「エンドユーザーでない病院が共同購入を行うことは独禁法に抵触するとの指摘を受けたことがあるが、大丈夫なのか」との質問をしています。土生課長は「独禁法との関係についても政府内で調整していく」と答えるにとどめました。