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18年度の同時改定にらみ「介護施設における医療ニーズへの対応」など調査へ―介護報酬改定検証・研究委

2015.5.20.(水)

 2015年度の介護報酬改定の効果や影響を検証するため、15年度の調査では「看護小規模多機能型居宅介護(旧、複合型サービス)の実施状況」や「リハビリテーションと機能訓練と機能分化」「介護保険施設などにおける医療ニーズへの対応」などを調べてはどうかと厚生労働省から提案が行われました。

 18年度に予定される介護報酬・診療報酬の同時改定の基礎資料となり、改定内容にも影響するだけに来年3月以降に公表される調査結果の分析に注目が集まります。

5月19日に開催された、「第8回 介護報酬改定検証・研究委員会」(社会保障審議会 介護給付費分科会の下部組織)

5月19日に開催された、「第8回 介護報酬改定検証・研究委員会」(社会保障審議会 介護給付費分科会の下部組織)

15年度改定の効果を探るため、7項目の調査を実施

 これは、19日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会の「介護報酬改定検証・研究員会」に厚労省が提案したものです。改定の効果を調査分析し、それを次の改定に生かすことが主な目的で、15年度の調査項目は次の7点です。

(1)看護小規模多機能型居宅介護のサービス提供に在り方

(2)中山間地域などにおけるサービス提供の在り方

(3)リハビリテーションと機能訓練の機能分化とその在り方

(4)介護保険施設などにおける利用者などの医療ニーズへの対応の在り方

(5)居宅介護支援事業所および介護支援専門員の業務などの実態

(6)介護保険サービスにおける認知症高齢者へのサービス提供に関する実態

(7)介護保険サービスにおける質の評価に関する調査研究

看護小規模多機能型の整備予定など全自治体から聴取

 このうち(1)では、すべての看護小規模多機能型居宅介護(現時点では250事業所程度)に対して、▽看取りを含めて「利用終了」の状況▽医療機関との連携状況(特に退院調整)▽訪問介護体制強化加算や減算、総合マネジメント体制強化加算の算定状況▽経営状況―などを調べます。

 また、すべての自治体を対象に、看護小規模多機能型の整備予定や、説明会・研修会の開催状況なども調べます。

 12年度の前回改定を受けた結果検証では、「複合型サービスを知らない」という自治体もありました。藤井賢一郎委員(上智大学准教授)は、この結果を「驚きを持って受け止めた」と強調した上で、今回の調査では「看護小規模多機能型を知らないという自治体には、なぜ知らないのかなどを調べる必要がある」と指摘しています。

 なお、地域における活動や医療機関との連携を推進している「好事例」についてのヒアリング調査なども行われる予定です。

看取りを行わない特養、理由を調べるべきとの意見も

 18年度改定は、前述の通り診療報酬と介護報酬の同時改定となるため「医療と介護の連携」が非常に重要な視点となります。

 このため(4)の「介護保険施設などにおける利用者などの医療ニーズへの対応の在り方」については、▽介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)2000施設程度▽介護老人保健施設2000施設程度▽介護療養型医療施設1800施設程度(全数)▽医療療養病床を有する医療機関2000施設程度―を抽出し、「医療サービスの提供体制と提供状況」や「利用者の状態」「看取り、ターミナルケアの状況」などを調べます。

 この項目に対して今村知明委員(奈良県立医科大学教授)は「看取りの状況については、比較的調査期間を長めに取らなければ実態がつかめない」と指摘。また藤井委員は「前回改定の結果検証調査では『看取りをしない』という特養ホームが一定割合あった。一部には『連携先の医療機関が対応するため』という所もあるようだが、終の棲家とされている特養ホームでなぜ看取りを行わないのかも調べるべきだろう」と述べています。

 一方、河口洋行委員(成蹊大学教授)は「欧米では、介護施設において医療サービスと医学的管理の担当者(職種)を調べており、そういった視点も重要ではないか」とアドバイスしました。

 厚労省は、こうした意見や、20日開催の介護給付費分科会の指摘などを踏まえて調査票を設計して今年10-11月に調査や集計・分析を実施。来年3月以降に調査結果や評価結果が公表される予定です。

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