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京大など5大学共同の「がん研究者・医療人養成プラン」、目標上回る成果を期待―文科省委員会

2015.5.22.(金)

 文部科学省が進める「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」のうち、京都大学、三重大学、滋賀医科大学、大阪医科大学、京都薬科大学が共同で進めている「次代を担うがん研究者・医療人養成プラン」が中間評価でS評価(当初目標を上回る効果・成果が期待できる)と判断されました。

 中間評価は、20日に開かれた「がんプロフェッショナル養成推進委員会」で行われており、ほかにA評価(当初目標を達成することが可能)が6件、B評価(当初目標を達成するには一層の努力が必要)が3件、C評価(目的達成が難しく、計画の変更が必要)が3件、D評価(目的達成が難しく、計画の大幅な変更が必要)が2件となっています。

京大などのプランをS評価、ほか6つをA評価

 「がんプロフェッショナル養成基盤推進プラン」は、手術療法・放射線治療・化学療法、その他のがん医療に携わるがん専門医療人を養成する大学の取り組みを支援する文部科学省の事業です。計画期間は、2012年度から16年度の5年間が予定されており、15件が選定されました。

 事業の実効性を高めるために、文科省は「がんプロフェッショナル養成推進委員会」で中間評価を行い、適切な助言を行うこととしています。

 委員会では、事業全体について▽緩和医療や放射線医療に特化した、42の臓器横断的な講座が設置された▽大学院に設置した教育コースに1700名超の履修者を受け入れた▽がん医療の均てん化などに向けた取り組みが進んだ―など、大きな成果が上がっていると評価した上で、プランごとに具体的な検証を行っています。

 その結果、S評価(順調に推移し、現行努力の継続で当初目的を十分に達成し、当初目標を上回り効果・成果が期待できる)となったのが、京大、三重大、滋賀医科大、大阪医大、京都薬科大の5大学が共同した「次代を担うがん研究者・医療人養成プラン」です。

 このプランでは、▽次代のがん研究、がん診療のイノベーションを担う人材▽新規診断法や治療法、ケア法を開発できる人材▽腫瘍内科医▽腫瘍外科医▽放射線治療医▽乳腺専門医▽婦人科腫瘍専門医▽緩和医療医▽がん専門薬剤師▽がん専門看護師―の養成を目指しており、ほかに▽先端研究施設やがんセンターなどでの分野横断的研究や集学的研究を行う▽集学的医療、全人的医療プログラムを充実する―ことなども盛り込まれています。

 委員会では「受け入れ学生数と資格取得者数が共に多く、全体として活発に取り組みが進められており、当初目標を上回る効果・成果が期待できる」「国際学会などでの発表が目標値に達している」点を特に高く評価しています。

 また、A評価(順調に進捗しており、現行の努力を継続することによって当初目的を達成することが可能)とされたのは、次の6プランです。

▽札幌医大、北大、旭川医大、北海道医療大の4大学による「北海道がん医療を担う医療人養成プログラム」

▽東北大、山形大、福島県立医大、新潟大の4大学による「東北がんプロフェッショナル養成推進プラン」

▽筑波大、千葉大、群馬大、埼玉医大、日本医大、獨協医大、茨城県立医大、群馬県立県民健康科学大の8大学による「国際協力型がん臨床指導者養成拠点」

▽東大、横浜市大、東邦大、自治医大の4大学による「がん治療のブレイクスルーを担う医療人育成」

▽近畿大、大阪市大、大阪府大、関西医大、神戸市看護大、神戸大、兵庫医大の7大学による「7大学連携先端的がん教育基盤創造プラン」

▽岡山大、愛媛大、香川大、川崎医大、高知大、高知県立大、徳島大、徳島文理大、広島大、山口大の10大学による「中国・四国高度がんプロ養成基盤プログラム」

 ほかの8プランについては、「一層の努力」や「計画の変更」が必要と判断しています。

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