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入院基本料を「病棟群」ごとに、日病協が10項目を要望-16年度診療報酬改定に向け

2015.7.8.(水)

 日本病院会など12団体で構成する日本病院団体協議会(楠岡英雄議長)は、入院基本料を「病棟群単位」で選択できるようにするなど計10項目を盛り込んだ2016年度診療報酬改定の要望書を厚生労働省保険局の唐澤剛局長宛てに提出しました。

 入院基本料は現在、病院単位での算定しか認められていませんが、日病協では、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の「病棟群」を単独または複数の病棟で設定し、それぞれに最適な入院基本料の選択を認めるよう求めています。昨年10月に運用が始まった病床機能報告制度を踏まえた要望で、日病協は「病棟群内での看護師数傾斜配置も可能とすべき」としています。

 要望の提出は3日です。これ以外の要望は、▽入院基本料における「重症度、医療・看護必要度」の抜本的な見直し▽看護職員の夜勤72時間ルールの見直し▽医師事務作業補助体制加算の見直し▽地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料)の評価の見直し-などです。

 このうち「重症度、医療・看護必要度」については、入院患者の状態は高度急性期、急性期、回復期などの病床機能によって異なるため、一律の評価軸で運用すると、これらの病床機能を向上する上で弊害になる可能性が高いと指摘して、抜本的な見直しを求めました。

 また、医師事務作業補助体制加算については、急性期だけでなく養病や精神科も含むすべての病床で算定可能にするよう要望しています。日病協では、「医師の事務負担軽減は急性期医療に限った問題ではない」と指摘して、こうした見直しによって医師不足の解消に大きな効果を期待できるとしています。
2015.7.8医療・介護行政をウォッチ 日病協要望
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