専門・認定看護師など2万人を突破、認知症看護認定看護師は653名に―日看協
2015.7.31.(金)
日本看護協会の専門看護師は1466名、認定看護師は1万5935名、認定看護管理者は2664名で、3制度の資格認定者合計が2万名を超えたことが分かりました。
このうち、看護管理者が「新たに配置したい」と考えている認知症看護認定看護師は全国で653名となっています。
日看協は、看護の質を高めるために(1)専門看護師(2)認定看護師(3)認定看護管理者―という3つの資格を設けています。
▽専門看護師:特定の看護分野で卓越した看護実践能力を持つことを認められた看護師。健康医療福祉の発展や、看護学の向上に貢献することが期待されている。
▽認定看護師:特定の看護分野で熟練した看護技術と知識を有していると認められた看護師。看護現場における看護ケアの広がりと質の向上に貢献することが期待されている。
▽認定看護管理者:看護管理者として優れた資質を持ち、創造的に組織を発展させる能力があると認められた看護管理者。質の高い組織的看護サービスの提供によって保健医療福祉に貢献することが期待されている。
今般、(2)の認定看護師と(3)の認定看護管理者の審査が実施され、新たな認定が行われました。日看協は31日に、(1)の専門看護師が1466名、(2)の認定看護師が1万5935名、(3)の認定看護管理者が2664名で、3資格認定者の合計が2万65名となったと発表しました。
ところで、日看協が行った調査(病院における看護職員需給状況調査)によると「今後、配置したい(あるいは配置を増やしたい)認定看護師」としては、認知症看護認定看護師が最も多く35.2%、次いで感染管理認定看護師34.7%、摂食・嚥下障害看護認定看護師33.0%などとなっています。
A230-4精神科リエゾンチーム加算(週1回、200点)を届け出るには「精神看護関連領域に係る適切な研修を修了した看護師」の配置などが必要ですが、認知症看護認定看護師はこれに該当すると認められるなど、認知症看護認定看護師の配置が診療報酬上の評価にもつながることが、この背景にあると考えられます。現場からの高いニーズをベースに認知症看護認定看護師は増加を続けており、全国で653名となりました。
都道府県別に見ると、東京90名、兵庫44名、大阪43名、北海道37、長野34などで認定者が多くなっていますが、宮崎と沖縄ではまだ認定者が出ていません。
また、認知症看護認定看護師の84.8%は病院に勤務しており、病床規模別に見ると300-399床に勤務する人がもっとも多くなっています。なお、認定看護師全体と比べて、認知症看護認定看護師は、比較的規模の小さい病院に所属する人の割合が高くなっている状況も明らかになりました。
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