長期入院患者、入院先でのマイナンバー通知カードの受領可―8月24日-9月25日まで登録が必要
2015.8.19.(水)
今年10月から、国民一人ひとりの住民票の住所に宛ててマイナンバー(社会保障・税番号)が記載された通知カードの送付が始まります。これに伴い、長期入院が見込まれ、住民票の住所地には誰も住んでいないため通知カードを受け取れない人については、あらかじめ市町村に登録することで「入院先」で通知カードが受け取れます。
長期入院患者が多く入院している慢性期病院や介護施設などでは、患者や入所者の支援が必要になるケースも出ますので留意が必要です。
登録の対象となるのは、ここでは次の2つの要件に合致する人です(このほかに東日本大震災により避難している人なども対象となります)。
▽長期間にわたって医療機関や施設などに入院・入所することが見込まれる(10月5日から11月末ごろまで入院する予定がある)
▽入院・入所期間中は住民票の住所地に誰も居住していないため、住所で通知カードの送付を受けられない
この要件に合致する人は、今年の8月24日から9月25日までに、居所情報(入院・入所先の住所など)を「住民票上の住所がある市町村」に登録することが必要です。登録する内容は、▽住所▽居所(入院・入所先の住所)▽連絡先▽登録する理由―などで、併せて「医療機関・施設などが発行する入院・入所を証明する書類(例えば入所契約書など)」も提示する必要があります。
具体的な手続きは次のようになります。
(1)患者・入所者やその代理人が、市区町村の窓口やホームページなどから登録申請書を入手し、必要事項を記入する
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(2)患者・入所者やその代理人が、申請書を市区町村に郵送または持参する(8月24日から9月25日、必着)
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(3)10月5日から11月末までの間に、医療機関・介護施設に患者の通知カードが送付される(簡易書留)
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(4)患者に通知カードを渡す(患者が退院・退所・死亡などした場合には、最寄りの郵便局に通知カード引き取りの連絡を行う)
このうち(1)の登録申請書には、医療機関・施設などの担当者が、▽当該患者が長期入院・入所しているか、または長期入院・入所する見込みであること▽日付▽医療機関・施設の名称▽担当者名―を記載する必要があります。マイナンバーを所管する総務省は、この記載を円滑に行うと同時に、必要事項が記載されているかどうか確認するよう医療機関・介護施設などに依頼しています。
ところで要件に合致する人として「1人暮らしの高齢者」が想定されます。この場合、手続き(登録申請)には困難も予想されるので、総務省は医療機関や介護施設の担当者に対して「可能な範囲で、記入の代行や介添えをしてほしい」とも求めています。この場合、登録申請の代理人には該当しません。
なお、こうした情報を長期入院患者・入所者が知らないケースも少なくないので、医療機関や介護施設においては患者・入所者に対して周知を行うことも必要です。
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