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80歳以上の高齢者数がついに1000万人を突破―総務省

2015.9.23.(水)

 わが国の80歳以上の高齢者が1000万人を超えたことが、総務省が20日に公表した「統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)」(統計トピックスNo.90)から明らかになりました。

 少子高齢化の進行は、医療保険や公的年金などの社会保障制度の根幹を揺るがすことに繋がり、非常に重要なデータです。

65歳以上の高齢者人口は3384万人で、人口の26.7%

 総務省の調べによると、65歳以上の高齢者人口は2015年9月15日現在3384万人で、総人口のうち26.7%となりました。前年に比べて、89万人・0.8ポイントの増加となり、人口、割合共に過去最高です。

2015年9月15日時点で、65歳以上の人口は3384万人、80歳以上の人口は1002万人となった。

2015年9月15日時点で、65歳以上の人口は3384万人、80歳以上の人口は1002万人となった。

 性別に見ると、男性は1462万人(男性人口の23.7%)、女性は1921万人(女性人口の29.5%)となりました。

 年齢階級別に見ると、70歳以上人口は2415万人(総人口の19.0%)で、前年と比べ33万人・0.3ポイント増、75歳以上人口は1637万人(同12.9%)で、同じく47万人・0.4ポイント増、80歳以上人口は1002万人(同7.9%)で、同じく38万人・0.3ポイント増となりました。80歳以上人口は初めて1000万人を超えました。

 総人口に占める高齢者の割合は、1950年(昭和25年)の4.9%以降一貫して上昇を続けており、2005年(平成17年)に20%を超え、15年(平成27年)には26.7%となりました。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、この割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971~74年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年(平成52年)には36.1%となる見込みです。

平成52年(2040年)には、総人口に占める65歳以上の割合は36.1%に達する見込み。

平成52年(2040年)には、総人口に占める65歳以上の割合は36.1%に達する見込み。

 高齢者の総人口に占める割合を諸外国と比べると、日本(26.7%)が最も高く、次いでイタリア(22.4%)、ドイツ(21.2%)などが続きます。

 2040年の将来推計値で見ても、日本(36.1%)が最も高く、次いでイタリア(33.8%)、ドイツ(31.3%)などとなっています。

総人口に占める65歳以上の高齢者の割合を諸外国と比べると、わが国は現在も、将来も1位であることが分かる。

総人口に占める65歳以上の高齢者の割合を諸外国と比べると、わが国は現在も、将来も1位であることが分かる。

 超高齢社会のトップランナーであるわが国の社会保障政策をどう進めていくのか、諸外国からも注目されています。

東京や大阪では高齢者の転出が多く、千葉・埼玉では転入が多い

 次に、14年(平成26年)の高齢者の転出超過数を都道府県別に見てみましょう。転出超過数とは、転出者数から転入者数を差し引いた数です。この数値が高いほど、その都道府県からほかの都道府県へ移転する高齢者が多いことを意味します。

 14年の転出超過数がもっとも多いのは東京都で4739人。次いで大阪府(1065人)、長崎県(366人)などで転出が多く、24都道府県で転出超過となっています。

 一方、転入超過数(転入者数から転出者数を差し引いた数、この数値が高いほど、他都道府県からの移転が多い)を見ると、千葉県が2026人と最も多く、次いで埼玉県(2002人)、神奈川県(929人)などとなっており、23県で転入超過となっています。

都道府県別に、高齢者の転出・転入の状況を見ると、2014年には東京都で転出が著しく多い状況が伺える。

都道府県別に、高齢者の転出・転入の状況を見ると、2014年には東京都で転出が著しく多い状況が伺える。

 高齢者数や高齢化の割合は都道府県で差異があり、社会保障政策についても都道府県の特性に合わせた改革が必要です。

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