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【衝撃スライド】団塊世代の高齢化による人口ピラミッドの逆転現象―今さら聞けない2025年問題(2)

2015.9.8.(火)

 今さら聞けない2025年問題。今回は団塊世代の高齢化による人口ピラミッドの逆転現象について解説します。

2055年、働く人は全体の半数以下に

 図表は、2005年、30年、55年にかけて、年齢別の人口ピラミッドがどのように変化していくのか、を表しています。

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 05年は総人口1億2777万人のうち、高齢化率は20.2%で、内訳は75歳以上が9%、65―74歳が11%で、20―64歳までの労働者人口は61%でした。これが30年になると、高齢化率は30%を超えます。内訳は、75歳以上がなんと20%、65―74歳は12%とあまり変わりませんが、20―64歳までの労働者人口は55%まで落ち込みます。さらに、2055年には高齢化率は40%に達します。同じく内訳を見ると、75歳以上は27%と3割弱、65―74歳は14%、20―64歳までの労働者人口は48%とついに半数を割り込みます。

 このような状況になるのは、団塊の世代と団塊ジュニア世代の大きな波が2つあるためです。まず、最も人口が多い団塊世代が30年に75歳以上になります。次に多い団塊ジュニア世代が30年に50―60歳になり、55年に75歳以上になります。

労働者1人で高齢者1人を支える時代に

 高齢化率が2割から3割、さらには4割になることで、どのようなことが起きるのでしょうか。高齢化率が高まることで、05年は労働者3人で1人の高齢者を支えていたのに対し、30年には1.7人、55年にはほぼ1人の労働者人口で1人の高齢者を支えることになります。

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 次の図表は、日本のベビーブーマーの高齢化の推移を示したものです。07年時点では、人口が最も多い団塊世代が58-60歳位でしたが、それが12年には64-66歳、12-3年後の25年以降にこの大きな膨らみが75歳以上に達することが分かります。つまり、ベビーブーマーの高齢化は、労働者人口と高齢者の比率を大きく変化させ、その結果もたらされるのが2025年問題だということです。

【連載:今さら聞けない2025年問題】
Vol.1◆鎌倉時代まで遡ると分かる人口の大激変
Vol.2◆団塊世代の高齢化による人口ピラミッドの逆転現象
Vol.3◆日本を財政破綻に導く「ワニの口」
Vol.4◆どうする死に場所のない47万人
Vol.5◆未来を左右するワイングラスと低負担高福祉の終焉
Vol.6◆重症患者のベッド数、予想上回り12倍以上
Vol.7◆日本を変えるターニングポイントは2018年
Vol.8◆最大の課題は医療に対する国民の意識変容

解説を担当したコンサルタント 湯原 淳平(ゆはら・じゅんぺい)

yuhara 株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンのコンサルティング部門アソシエイトマネジャー。看護師、保健師。
神戸市看護大学卒業。聖路加国際病院看護師、衆議院議員秘書を経て、入社。社会保障制度全般解説、看護必要度分析、病床戦略支援、地域包括ケア病棟・回リハ病棟運用支援などを得意とする。長崎原爆病院(事例紹介はこちら)、新潟県立新発田病院など多数の医療機関のコンサルティングを行う。「週刊ダイヤモンド」(掲載報告はこちら)、「日本経済新聞」(掲載報告はこちら)などへのコメント、取材協力多数。
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