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健保連や連合など、中医協の支払側委員がマイナス改定を塩崎厚労相に申し入れ

2015.11.18.(水)

 2016年度の次期診療報酬改定では、診療報酬はネット(全体)でマイナス改定とすべきである―。中央社会保険医療協議会の支払側委員が18日、塩崎恭久厚生労働大臣に宛てて、このような申し入れを行いました。

11月18日に塩崎恭久厚生労働大臣にマイナス改定の要望を行い、終了後に会見した支払側委員(右奥から平川則男委員:日本労働組合総連合会総合政策局長、吉森俊和委員:全国健康保険協会理事、幸野庄司委員:健康保険組合連合会理事、花井十伍委員:日本労働組合総連合会「患者本位の医療を確立する連絡会」委員、石山惠司委員:日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会部会長代理、松浦満晴委員:全日本海員組合組合長代行)

11月18日に塩崎恭久厚生労働大臣にマイナス改定の要望を行い、終了後に会見した支払側委員(右奥から平川則男委員:日本労働組合総連合会総合政策局長、吉森俊和委員:全国健康保険協会理事、幸野庄司委員:健康保険組合連合会理事、花井十伍委員:日本労働組合総連合会「患者本位の医療を確立する連絡会」委員、石山惠司委員:日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会部会長代理、松浦満晴委員:全日本海員組合組合長代行)

診療報酬本体のマイナス、健保連のみ明言

 中央社会保険医療協議会は、保険者などを代表する支払側(社会保険医療協議会法第2条第1項第1号、1号側)と、医師会などを代表する診療側(同2号、2号側)、学識者などで構成される公益代表(同3号)―の3者で構成され、診療報酬点数に関する議論を行います。

 このうちの支払側委員は、18日の総会終了後に、塩崎厚労相に宛てて「次期改定に関する要請」を行いました(厚労省保険局の唐澤剛局長が代理受領)。

 要請では、「医療経済実態調査結果では、一部を除き、医療機関などの経営は全体として堅調に推移している」ことや、「過去に賃金、物価の伸びを上回る診療報酬改定が行われている(関連記事はこちら)」ことから、次期改定は「(ネットで)マイナス改定」とすべきと強調しています。

 また、薬価や特定保険医療材料価格の引き下げ分を、診療報酬本体に充当すべきではないとも指摘。

 具体的には、「急性期をはじめ患者の状態像に応じた適切な評価」「医薬品などへの費用対効果評価の導入」「かかりつけ薬剤師の機能発揮による残薬解消」「寵愛報酬の適正化」「多剤投与の是正」「新目標を踏まえた後発医薬品の使用促進」「入院・外来医療の機能分化・連携の推進」「長期入院の適正化」「主治医機能の強化」などによって、医療費の適正化を図るよう求めています。

 

 ところで、診療報酬本体を引き下げるべきか否かについて支払側の見解には若干の温度差があります。健康保険組合連合会理事の幸野庄司委員は「本体もマイナスとすべきである」と明言しましたが、全国健康保険協会理事の吉森俊和委員は「本体もマイナスのほうが、現時点では『マイナスにしなければならない』とまでは踏み込んでいない」と述べるに止めました。

 また、日本労働組合総連合会総合政策局長の平川則男委員は、「全体(ネット)ではマイナス改定とすべき」と述べましたが、配分、つまり本体をどうすべきかについては「医療従事者の処遇改善も必要である」と述べるなど、本体プラス改定(あるいはゼロ改定)に含みを持たせています。

 なお、具体的な改定率についても具体的なコメントは避けています。

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