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高額薬剤問題が大きなテーマ、組織横断的に実効性ある対策を―武田・厚労省医薬局長

2016.6.23.(木)

 1人当たり年間3500万円もの薬剤費が生じるなどとして問題視されている「高額薬剤問題」を巡って、23日開催の日本病院学会で挨拶した厚生労働省の医薬・生活衛生局長に新たに就任した武田俊彦局長は、高額薬剤問題を大きなテーマとして組織横断的に取り組み、実効性ある対策を講じていくとの考えを示しました。

厚生労働省の武田俊彦医薬・生活衛生局長

厚生労働省の武田俊彦医薬・生活衛生局長

1薬剤で1兆7500億円の医療費増

 2014年9月に「根治切除不能な悪性黒色腫用薬」として薬価収載されたニボルマブ製剤(オプジーボ点滴静注)は、患者自身が持つ免疫力を高める機能がある新型の抗がん剤で、従来の抗がん剤や手術で改善されなかった患者で有効性が確認されるなどして注目されています。

 一方、その後、適応が肺がんにも拡大され、想定される対象患者数5万人に1人当たり年間3500万円の同薬剤を投与すると、1薬剤で1兆7500億円の医療費増につながることになるため、財務省や中央社会保険医療協議会で「高額薬剤問題」として、今後の対応策が検討されています(関連記事『極めて高額な薬剤、医療保険を持続する中で、薬価の設定や適正使用をどう考えるべきか―財政審』『高額医薬品、「本当に効果のある患者への使用に限定」することを検討する時期―中医協総会』)。

 6月21日付で着任した武田医薬・生活衛生局長は、新局長としての今後の大きなテーマが高額薬剤問題であると明言。ニボルマブ製剤を国内企業が開発するなど国内の薬剤開発のイノベーションに十分に配慮した上で、「局横断的に実効性ある対策を進めていきたい」との考えを示しました。

「第66回日本病院学会」であいさつする武田氏

「第66回日本病院学会」であいさつする武田氏