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診療報酬改定セミナー2024 2024年度版ぽんすけリリース

B型肝炎ワクチンを予防接種法のA類疾病に追加―2016年10月1日から

2016.6.27.(月)

 今年(2016年)10月1日から、B型肝炎の予防接種をジフテリアやポリオ、日本脳炎などと同じ「定期接種のA類疾病」に追加する―。

 厚生労働省は22日、こうした内容の政省令改正を行うとともに、都道府県知事に宛てて通知「予防接種法施行令の一部を改正する政令及び予防接種法施行規則及び予防接種実施規則の一部を改正する省令の公布について」を発出しました(厚労省のサイトはこちらこちらこちら)。

今年(2016年)4月1日以降に生まれた、1歳に至るまでの者が接種対象

 感染症が発生し、これが蔓延すると国民生活に大きな被害が生じてしまいます。そこで国は特に被害の大きな感染症については予防接種を勧奨するとともに、予防接種より生じた健康被害の迅速な救済を行うことを柱とする「予防接種法」を定めています。

 予防接種法では、感染症を2つに区分し、それぞれに対象疾病を定めています。

【A類疾病】

▽主に集団予防、重篤な疾患の予防に重点を置くもの。本人に努力義務があり、国が接種勧奨を行う(あくまでも接種を受けるかどうかは本人・保護者が選択する)

▽対象疾病:ジフテリア、百日せき、急性灰白髄炎(ポリオ)、麻しん(はしか)、風しん、日本脳炎 、破傷風、結核、Hib感染症、小児の肺炎球菌感染症、ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん予防)、痘そう(天然痘)※痘そうの定期接種は現在実施していない

【B類疾病】

▽主に個人予防に重点を置くもの。本人に努力義務はなく、国も接種勧奨を行わない

▽対象疾病:インフルエンザ、高齢者の肺炎球菌感染症

 今般、B型肝炎についてA類疾病への追加が行われました。

 対象者は、今年(2016年)4月1日以後に生まれた「1歳に至るまでの者」です。ただし、「HBs抗原陽性の者の胎内または産道でB型肝炎ウイルスに感染するおそれがあり、抗HBs人免疫グロブリンの投与に併せて組換え沈降B型肝炎ワクチンの投与を受けたことのある者」は対象から除外されます。

 ところで、予防接種を受けたことで副反応が生じる場合があります。医療機関は「予防接種による副反応」を疑う場合には、厚生労働大臣に報告をする義務があり、今般、「B型肝炎」がA類疾病に追加されたことを踏まえて、「報告すべき症状」と「報告すべき期間」が設定されました。例えば、アナフィラキシーが生じた場合には4時間以内、視神経炎や抹消神経障害が生じた場合には28日以内に報告することが必要です。あわせてインフルエンザの副反応について、報告すべき症状と期間が追加されています。

 

 なお今年(2016年)10月1日より前に、定期の予防接種に相当するB型肝炎の注射を受けた場合には、「定期の予防接種を受けた」とみなして、以降の接種を行うことになります。

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