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厚労省、医療法人会計基準の適用義務化をきょう提案-外部監査も

2015.1.30.(金)

 病院や診療所、介護老人保健施設などを運営する医療法人全体の経営実態を明らかにするため、厚生労働省が医療法人会計基準の適用義務化を検討していることが、メディ・ウォッチ編集部の取材で明らかになりました。同省によりますと、規模が一定以上の医療法人に限って適用を義務付ける見通しで、実際にいつから義務化するかはこれから検討するとしています。会期中の通常国会に関連法案を提出することも視野に入れています。

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 医療法人会計基準の適用を義務付けるのは、医療法人の経営の透明性を担保するのが狙いで、同省ではこれに併せて外部監査の義務化も検討します。30日に開かれる「医療法人の事業展開等に関する検討会」でこれらを提案します。

 医療法人会計基準は、個別の病院や診療所だけではなく、法人全体の経営状況を明らかにするための会計です。同省では、四病院団体協議会(四病協)が2014年2月にまとめた「医療法人会計基準に関する検討報告書」の内容を踏まえたものを想定していて、退職給付会計の取り扱いが焦点です。

 退職給付会計は、医療法人が運営する病院や診療所、老健施設の職員の退職を見込んで、退職給付引当金を計上するもので、四病協の報告書では、社会医療法人以外で前々年度の負債総額が200億円未満の医療法人には、簡便な取り扱い(簡便法)を認めてはどうかとしています。

 職員の退職給付に伴う費用の負債計上は、一般企業に適用される企業会計などでは早くから義務付けられています。現在では、自治体病院の会計基準にも退職給付会計が導入されていますが、医療法人全体を通じた基準・規定はありません。退職給付金を計上するかどうかもそれぞれの医療法人側に委ねられているため、これらの費用が実際にどれだけあるのかを把握できず、「実態が分かりにくい」と指摘されてきました。

 医療法人会計基準は、当時の政府・与党医療改革協議会が05年に取りまとめた医療制度改革大綱にも盛り込まれましたが、医療法人の財政状況が極端に悪化するのを懸念する声が根強く、導入は見送られていました。