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【15年度介護報酬改定答申3】在宅リハの報酬体系を大幅見直し、多職種マネジメントを評価

2015.2.6.(金)

 2015年度介護報酬改定では、在宅高齢者向けのリハビリテーションの体系が大きく見直されます。現在の高齢者リハには「身体機能訓練に偏っている」「柔軟なリハを行える報酬体系になっていない」といった課題が指摘されており、これらを解消するために次の2つの柱が立てます。

(1)リハビリマネジメントの強化

(2)リハビリ機能の特性を生かしたプログラムの充実

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 通所リハを例にとって見てみましょう。

 (1)は、適宜適切でより効果の高いリハビリを実施するために、現在の「リハビリテーションマネジメント加算」を組み替えるもので、新たに次のような要件を満たす事業所に「リハビリテーションマネジメント加算(Ⅱ)」の算定が認められます。加算(Ⅱ)は、リハを開始した月から6か月以内は1か月当たり1020単位、7か月以降は700単位に設定されました。リハを漫然と継続するのではなく、目標を立ててプロセスを管理して、必要に応じて計画を修正することが求められます。

訪問・通所リハのマネジメントを再構築、他職種によるカンファレンスやPDCAサイクル構築など

訪問・通所リハのマネジメントを再構築、他職種によるカンファレンスやPDCAサイクル構築など

▽リハビリテーション会議を開催し、利用者の状況などに関する情報をメンバーの医師、理学療法士、ケアマネジャーなどと共有し、会議の内容を記録する

▽通所リハ計画について(重要なタイミングで)医師が利用者・家族に説明し、同意を得る

▽通所リハ計画の策定にあたり、計画への同意から6か月以内は1か月に1回以上、7か月以降は3か月に1回以上、リハビリテーション会議を開催し、適宜、計画を見直す

▽事業所の理学療法士などが、利用者の能力や自立のために必要な支援の方法などの情報をケアマネに提供する

▽理学療法士など事業所のスタッフが訪問看護員らと利用者宅を同行訪問し、必要な指導・助言を行う

▽上記に適合することを確認し、記録する

 なお、現在のリハビリテーションマネジメント加算は、単位数を据え置いて要件を変更して加算(Ⅰ)に移行させ、「訪問指導等加算」はリハビリテーションマネジメント加算(Ⅰ)と同加算(Ⅱ)に吸収、廃止されます。

短期集中リハ実施加算と個別リハ実施加算を統合

 (2)は、新たに3つのリハ報酬体系が創設されました。

▽短期集中個別リハビリテーション実施加算

▽認知症短期集中リハビリテーション加算

▽生活行為向上リハビリテーション実施加算

新たなリハの報酬体系として、▽短期集中個別リハ▽認知症短期集中リハ▽生活機能向上リハ(いずれも仮称)-を新設

新たなリハの報酬体系として、▽短期集中個別リハ▽認知症短期集中リハ▽生活機能向上リハ(いずれも仮称)-を新設

 まず、「短期集中リハビリテーション実施加算」と、身体機能の回復を目的とした「個別リハビリテーション実施加算」を統合し、新たに「短期集中個別リハビリテーション実施加算」が創設されます。

 現在の報酬体系は、▽退院(所)日・認定日から1か月以内は1日当たり200単位(短期集中リハ加算120単位と個別リハ加算80単位)▽「1か月超-3か月以内」は1日当たり140単位(短期集中リハ加算60単位と個別リハ加算80単位)-ですが、短期集中個別リハビリテーション実施加算では「退院(所)日・認定日から3か月以内は1日当たり110単位」に整理します。

 新加算の算定要件は、▽個別にリハビリを実施する▽認知症短期集中リハビリテーション実施加算・生活行為向上リハビリテーション実施加算(後述)を算定していない▽リハビリテーションマネジメント加算(I)か同加算(II)を算定している-ことです。

短期集中リハ実施加算と個別リハ実施加算を統合し、「短期集中個別リハビリテーション実施加算」を新設

短期集中リハ実施加算と個別リハ実施加算を統合し、「短期集中個別リハビリテーション実施加算」を新設

認知症の状態にマッチした通所リハを加算で促進へ

 また、「認知症短期集中リハビリテーション実施加算」について、次のような新しい要件を加えた加算(Ⅱ)が新設されます。加算(Ⅱ)は、退院(所)日の翌日の属する月・開始月から3か月以内に限り、1か月当たり1920単位と高水準にすることになりました。現在の加算は「点数据え置き・要件変更」によって加算(Ⅰ)に移行します。

 この加算(Ⅱ)を算定するには次の3つの要件をすべて満たさなければいけません。

▽1か月に4回以上リハビリを実施

▽リハビリの実施頻度、場所、時間などを記載した通所リハ計画を作成し、生活機能の向上に資するリハビリを実施

▽リハビリテーションマネジメント加算(Ⅱ)を算定

 これらは、認知症の状態に合わせて効果的な方法や介入頻度・時間を選択できるようにするのが狙いで、利用者のニーズにより合致した通所リハの提供が期待されます。認知症短期集中リハビリテーション実施加算(Ⅰ)と(Ⅱ)は、短期集中個別リハビリテーション実施加算・生活行為向上リハビリテーション実施加算と同時には算定できません。

認知症者への効果的なリハを提供するために、「認知症短期集中リハビリテーション実施加算」を組み換え

認知症者への効果的なリハを提供するために、「認知症短期集中リハビリテーション実施加算」を組み換え

利用者の社会参加促す加算も新設

 厚生労働省は、リハビリの提供によって利用者の身体機能の維持だけでなく、社会参加を促すべきだという考え方を打ち出しており、介護給付費分科会の委員らの合意も得られています。このため15年度改定では、ADL(日常生活動作)やIADL(手段的日常生活動作)、社会参加などもにらんで生活行為の向上を促す「生活行為向上リハビリテーション実施加算」が新設されます。この加算の報酬水準は、▽開始月から3か月以内は1か月当たり2000単位▽「3か月超-6か月以内」は1000単位-に設定されました。

 「生活行為向上リハビリテーション実施加算」を算定するためには、次の要件を満たす必要があります。

▽生活行為の内容を充実させるための目標や、その目標を踏まえたリハビリの内容を実施計画にあらかじめ定め、計画的にリハビリを提供して利用者の能力向上を支援する

▽「生活行為の内容の充実に必要なだけの専門知識や経験を持つ作業療法士などを配置」「生活行為の内容の充実に向けた目標や、その目標の実現のために実施頻度、場所、時間などを記載した実施計画を定めた上でリハビリを提供」「リハビリの終了の前、1か月以内にリハビリ会議を開催し、目標の達成状況などを報告」「リハビリテーションマネジメント加算(II)を算定」をすべて満たす

 なお、短期集中個別リハビリテーション実施加算や認知症短期集中リハビリテーション実施加算と同時には算定できません。

身体機能維持の先にある社会参加を見据え、「生活行為向上リハビリテーション実施加算」を新設

身体機能維持の先にある社会参加を見据え、「生活行為向上リハビリテーション実施加算」を新設