病院ダッシュボードχの【マーケット分析】、2017年度DPCデータに更新、集患や経営戦略立案に活用を
2019.2.19.(火)
グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)は2月18日、全国の病院ごとに疾患別症例数などが分かる【マーケット分析】のデータを、最新の2017年度データに更新しました。周辺の医療圏における患者分布を把握することで、集患を強化したり、中長期的な経営戦略を立案したりすることなどに活用できます。
【マーケット分析】は、DPC分析ソフトを軸にした多機能型病院経営分析システム【病院ダッシュボードχ(カイ)】の機能の一つで、基本機能(ベースパッケージ:【DPC分析】、【財務分析】、【マーケット分析】)として提供されています。【病院ダッシュボードχ】は、GHCの病院経営コンサルタントのノウハウをベースに、約800病院のDPCデータを用いて平均在院日数や医療資源投入量などをベンチマーク分析することができます。また、レセプトデータを活用した外来医療の分析、手術台帳を用いた手術室のオペレーション分析、「重症度、医療・看護必要度データ」の精度確認やベンチマーク分析、医療材料の購入価格が適正か確認できるサービスなど、DPCデータはもちろん、それ以外のデータも活用した多機能なデータ分析サービスを提供しています(サービス詳細はこちら)。
【マーケット分析】のデータ更新は、2月13日開催の中央社会保険医療協議会総会で、「DPC導入の影響評価に関する調査結果『退院患者調査』の結果報告について」が公開されたことを受けたもの(関連記事『2017年度DPC退院患者調査、「医療の質」の担保を認―中医協総会(2)』)。GHCは本データの公開翌営業日に、2017年度のデータ更新を実現しました。
【マーケット分析】には、(1)周辺の医療機関から紹介される患者の状況を可視化できる【地域連携分析】、(2)病床戦略など重要な経営分析の場面で活用する【3C分析】――の大きく2つの機能があります。
【地域連携分析】は、「どの医療機関別から紹介された患者が、入院や手術に結びついているのか」を、医療機関別・疾患別に可視化する機能です。各医療機関の紹介患者の状況を示す「紹介データ」とDPCデータを組み合わせたもので、競合医療機関(100病院以上)とベンチマーク分析することも可能です。現時点で【地域連携分析】は、GHCのみが提供しているサービスです。(関連記事『優先すべき集患の課題と対策を見える化、「地域連携分析」リリース―病院ダッシュボードχ新機能』)
【地域連携分析】機能を用いれば、集患とその前提となる地域連携を進めるために、どのような対策から始めるべきか、その優先順位が明確になります。優先順位に基づいた施策を進めることで、効果的かつ効率的な改善活動の推進を支援します。
【3C分析】機能は、貴院の所在する医療圏において、「疾患別・診療科別の症例数などを個別病院ごとに把握し、経年比較できる」機能です。2次医療圏の中で、例えば、がん症例では№1のシェアを誇っているのか、下位に甘んじているのか、などが分かります。また、シェア№1で、かつ症例数は増加し続けているのか、それともナンバー1ではあるが、症例数は減少または伸び悩んでいるのか、などさまざまな視点で現状の課題を把握できます。
なお、DPC参加病院は1663病院ですが、2017年度には、DPCデータを提出する非DPC病院が2000病院を突破。データを確認できる総病院数は、前年度と比較して約200病院多い3701病院になったことで、出来高病院も含めた、より多くの地域の急性期病院の動向を的確に確認することができるようになりました。
ぜひ、最新データで周辺医療圏のマーケット状況をしっかりと分析してください。