県立尼崎など2病院、統合後の新病院もDPCII群に-診療報酬改定までの暫定措置
2015.5.13.(水)
中央社会保険医療協議会の総会が13日開かれ、厚生労働省は、兵庫県立尼崎病院(492床)など2病院が合併するのに伴って、合併後の新病院もDPC制度に引き続き参加することになったと報告しました。尼崎病院は現在、診療密度が大学病院本院並みに高いDPC病院II群に位置付けられていて、これを踏まえて新病院もII群とみなすということです。厚労省では、来年4月に予定している診療報酬改定までの暫定的な取り扱いとしています。
尼崎病院と合併するのはDPC病院III群の県立塚口病院(300床)で、合併後は高度急性期医療をカバーする「兵庫県立尼崎総合医療センター」(仮称、730床)としてスタートします。
合併を控えている病院がその後も引き続きDPC制度への参加を希望する場合には、参加を認めるかどうかを厚労省があらかじめ審査することになっています。具体的には、合併を申請する1年以上前から継続的にDPCデータを提出できていることなどが条件で、同省では総合医療センターの継続参加を認めることにしました。
厚労省によりますと、DPC対象病院が合併する際、新病院は「合併前の主たる病院」の病院群とみなします。また、地域医療への貢献などの実績を評価する機能評価係数Ⅱは、合併前の病院の加重平均値(症例数ベース)を新病院に適用することになっていて、これらはいずれも「次に予定する見直し」までの暫定的な取り扱いということです。
DPC病院I、II、III群ごとの基礎係数の見直しは診療報酬改定に合わせて行われるのに対し、機能評価係数IIの評価は毎年度見直されます。今回のケースでは、尼崎病院がDPC病院II群とされているのを踏まえて、総合医療センターを来年4月の診療報酬改定までII群として扱います。
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