医療介護総合確保基金、多床室の特養ホームへも助成を―老施協
2015.9.3.(木)
全国老人福祉施設協議会(老施協)は8月26日、塩崎恭久厚生労働大臣に宛てて、2016年度以降の地域医療介護総合確保基金において「従来型の多床室特別養護老人ホーム」などにも助成を行うよう要望しました。
地域医療介護総合確保基金は、14年6月から順次施行されている「医療介護総合確保推進法」に規定された、いわゆる「新たな財政支援」制度です。14年度は医療分のみでしたが、15年度以降は介護分も加わり、次の5つの事業に対して助成が行われます。
(1)地域医療構想の達成に向けた医療機関の施設または設備の整備に関する事業
(2)居宅などにおける医療の提供に関する事業
(3)介護施設などの整備に関する事業
(4)医療従事者の確保に関する事業
(5)介護従事者の確保に関する事業
老施協は16年度以降、基金を用いて次の事業について助成の充実を行うよう求めています。
▽(2)の介護施設整備では、地域密着型サービス以外にも、「81-100名規模の特養ホームの改修」や「従来型の多床室特養における居住環境改善」などへの助成を認めてほしい
▽軽費老人ホーム、養護老人ホームの改修費や人件費などにも助成を認めてほしい
▽介護従事者確保の一環として、「介護ロボット導入支援」などの対象を広く設定してほしい
▽介護施設・事業所に従事する「看護職員」の確保に対する事業にも助成を認めてほしい
▽山間へき地や離島における支援を充実してほしい
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