「リプラス3号輸液」と「ラクトリンゲル M 注「フソー」」の一部ロット、誤表示のため回収命令―厚労省
2016.2.23.(火)
厚生労働省は19日、電解質補液の「リプラス3号輸液」とマルトース加乳酸リンゲル液の「ラクトリンゲル M 注「フソー」」を回収するよう製造販売業者である扶桑薬品に命令を行いました。
両製品の一部に表示名が入れ替わっているものがあります。「リプラス3号輸液」を、誤って「ラクトリンゲル M 注「フソー」」として投与した場合、▽高カリウム血症▽乏尿▽アジソン病▽重症熱傷▽高窒素血症▽糖尿病患者の高血糖―が悪化する恐れがあります。
今般、回収の対象となっている製品は次のとおりです。
【リプラス3号輸液 200mLFC】(経口摂取不能または不十分な場合の水分、電解質の補給、維持に用いられる)
▽対象ロット:15I24C(1万7420袋)
▽出荷時期:昨年(2015年、平成27年)11月11日-今年(2016年、平成28年)1月5日
【ラクトリンゲル M 注「フソー」 200mLFC】(大量出血や異常出血を伴わない循環血液量および組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正に用いられる)
▽対象ロット:15J23C(2万2080袋)
▽出荷時期:昨年(2015年、平成27年)12月4日-今年(2016年、平成28年)2月2日
リプラス3号輸液の一部(上記ロットの一部)について、誤ってラクトリンゲル M 注「フソー」の表示がなされ、出荷が行われました。
前述のとおり、「リプラス3号輸液」を、誤って「ラクトリンゲル M 注「フソー」」として投与した場合、▽高カリウム血症▽乏尿▽アジソン病▽重症熱傷▽高窒素血症▽糖尿病患者の高血糖―が悪化する恐れがあるので、医療現場では最大限、ご留意ください。なお、19日時点で健康被害は報告されていません。
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