15歳未満のこどもの数は35年連続、こどもの割合は42年連続で減少―総務省
2016.5.6.(金)
今年(2016年)4月1日現在、我が国における15歳未満の「子ども」の数は1605万人で、35年連続の減少、人口に占める「子ども」の割合は12.6%で、42年連続の減少となった―。
総務省は4日、こうした状況を統計トピックス「我が国のこどもの数」として公表しました。将来の社会保障を支える「こども」の減少は、その根幹を揺るがすことになります。少子化対策の充実が緊急かつ強力に求められます(関連記事はこちらとこちら)。
こども数は1605万人、1982年から35年連続で減少
総務省は毎年、こどもの日にちなんで「こどもの数」や「こどもの割合」などを推計して、発表しています。
それによると2016年のこどもの数は1605万人で、前年に比べて15万人減少しました。こどもの数は1982年(昭和57年)から35年連続で減少し、過去最低となっています。
年齢階級別に見ると、年齢の低い階層ほどこどもの数が少なくなっており(0-2歳は307万人、3-5歳は316万人、6-8歳は318万人、9-11歳は321万人、12-14歳は342万人)、年々、少子化が進行している状況が改めて浮き彫りとなりました。
こどもの割合は12.5%、1975年から42年連続で減少
我が国の人口に占めるこどもの割合に目を移すと、2016年は12.5%で、前年に比べて0.1ポイント減少しました。こどもの割合は、1949年(昭和25年)には3分の1を超えていました(35.4%)が、その後減少。第2次ベビーブーム(1971-74年)でわずかに上昇したものの、再び減少しています。1975年(昭和50年)から42年連続で減少しており、過去最低となっています。
年次の差はあるものの、我が国がもっとも「こども割合の少ない国」となっています。我が国に次ぐのは、ドイツ(13.1%)、イタリア(13.8%)、韓国(14.3%)などです。
こども割合の最高は沖縄県の17.4%、最低は秋田県の10.6%
昨年(2015年)10月1日時点の「こどもの数」「こどもの割合」を都道府県別に見ると、前年に比べてこどもの数が増加しているのは、人口が集中し続けている東京都のみです。もっともこどもの数が減っているのは大阪府で前年比14万人減、次いで北海道(9万人減)兵庫県(同)という状況です。
こどもの割合については、沖縄県が最も高く17.4%、次いで滋賀県14.5%、佐賀県14.1%などで多くなっています。逆に最も低いのは秋田県で10.6%、次いで東京都11.3%、北海道11.4%で少なくなっています。西高東低の状況も伺えます。
【関連記事】
80歳以上の高齢者数がついに1000万人を突破―総務省
2015年の1年間で日本の人口は29万4000人の自然減、人口減のペース加速―厚労省