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症例単位で看護必要度データ修正可能、GHCが病院ダッシュボードの新機能刷新で新制度とベンチマーク分析に対応

2016.9.30.(金)

 グローバルヘルスコンサルティング・ジャパン(GHC)は29日、次世代型病院経営支援ツール「病院ダッシュボード」の新機能「看護必要度分析」を刷新し、2016年度制度に対応しました。「看護必要度分析」はこれまで、病棟単位や診療科単位で「重症度、医療・看護必要度(看護必要度)」のデータ精度を確認することができましたが、今回の刷新で症例単位の精度確認に対応(図表1)。これにより、精度に問題のある看護必要度データを、過去に遡って修正することができるようになりました。さらに症例単位でのベンチマーク分析にも対応したため、他病院の状況と比較しつつ、データ提出が義務化された看護必要度データの精度を、より確実に向上させる決定打になります。

【図表1】「看護必要度分析」のイメージ。症例単位での「請求状況」(DPCデータ)と「採点状況」(看護必要度データ)の対比が可能になった

【図表1】「看護必要度分析」のイメージ。症例単位での「請求状況」(DPCデータ)と「採点状況」(看護必要度データ)の対比が可能になった

過去に遡ってデータ修正、万全の体制で提出

 16年度診療報酬改定で、看護必要度データの提出が義務化されました(関連記事『看護必要度の生データ、DPCのEF統合ファイルで提出を義務付け―DPC評価分科会』)。最初のデータ提出は2017年1月で、提出するデータの対象期間は16年10月から12月の3か月分になります。

 GHCはこれまで、多くの病院で看護必要度データの精度に問題があると考え、データ精度向上を支援するコンサルティング・サービスを提供してきました(関連記事『看護必要度、「データ監査」に衝撃 相澤病院、教育と仕組み化で精度を大幅改善』)。実際、多くの病院でデータ精度に問題があり、重症度割合で見ると5%前後の乖離がある事例が散見されました(関連記事『「突然の7対1返上」に絶対ならない4つの正しいステップ、医療・経営の質向上の入口は看護必要度―GHCがセミナー開催』)。重症患者割合は7対1入院基本料の重要な算定要件の一つで、25%の基準を満たせないと、例えば300床台の病院で約2億円の減収要因になります。

 そのため、GHCは16年4月に「看護必要度データ精度向上プログラム」のコンサルティング・ノウハウに基づいた「病院ダッシュボード」の新機能「看護必要度分析」を発売。サービスを利用する病院は、看護必要度データをGHCに提出するだけで、自病院のデータ精度を病棟単位や診療科単位で確認することができるようになりました(図表2)。

【図表2】「看護必要度分析」のイメージ。A項目やC項目のデータ乖離を確認できる。今回の刷新で表示デザインも刷新され、描画スピードも大幅に向上された

【図表2】「看護必要度分析」のイメージ。A項目やC項目のデータ乖離を確認できる。今回の刷新で表示デザインも刷新され、描画スピードも大幅に向上された

 ただ、病棟単位や診療科単位でのデータ確認は、データ精度に問題のある病棟や診療科の目星を付けて、今後の改善活動のきっかけを得ることにとどまります。今回の「看護必要度分析」の刷新により、さらにデータ確認項目を掘り下げて、症例単位でもデータ精度を確認できるようになりました。また、症例別に他病院の重症度割合と比較することも可能です(図表3)。今回の刷新で16年度制度に対応したこととも連動し、新制度のA項目やC項目ごとでベンチマーク分析することもできます。「Hファイル」でのデータ提出にも対応しています。

【図表3】「看護必要度分析」のイメージ。赤の縦棒が自病院の重症度割合で、他病院と比較することができる。A項目やC項目の詳細に落とし込んでのベンチマーク分析も可能

【図表3】「看護必要度分析」のイメージ。赤の縦棒が自病院の重症度割合で、他病院と比較することができる。A項目やC項目の詳細に落とし込んでのベンチマーク分析も可能

 「看護必要度分析」の開発を指揮した看護師でGHCコンサルタントの澤田優香は、「今回の刷新で、17年1月の最初のデータ提出に向けて、提出直前までデータ精度を確認し、修正できるようになった」と解説。また、「看護必要度は、急性期病院が今後の自病院の立ち位置を決断する上で重要な経営指標の一つ。今後は病床戦略の立案をサポートする機能なども実装する」(澤田)とさらに「看護必要度分析」の機能を強化する方針を明らかにしています。

 「看護必要度分析」の詳細については、以下のページからご確認ください。

「看護必要度分析」の紹介ページ

解説を担当したコンサルタント 澤田 優香(さわだ・ゆうか)

sawada 株式会社グローバルヘルスコンサルティング・ジャパンのコンサルタント。看護師、保健師。
聖路加看護大学卒業後、集中治療室の勤務を経て、入社。看護必要度分析、看護業務量調査、DPC別診療科検討、病床戦略分析、マーケット分析などを得意とする。自由分析ソフトを用いた分析では、社内で右に出るものはいない。多数の医療機関のコンサルティングを行うとともに、社内のアナリスト育成や看護関連プロジェクト(看護必要度勉強会や「看護必要度分析」開発など)でも精力的に活動する(東京医科大学病院の事例紹介はこちら)。