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知っていますか、がん拠点病院間でも大きな「バラつき」、CQI研究会8/26開催

2017.4.13.(木)

 国内のがん医療を担うがん拠点病院の間でも、診療内容に大きなバラつきがあることをご存知ですか(図)。国内最高峰のがん拠点病院の間でもそうなのですから、全病院でベンチマークすれば、このバラつきの幅がさらに大きくなることが予想されます。

 こうした問題の解消に向けて、実名公開のベンチマーク分析を軸に研究活動をしている「CQI(Cancer Quality Initiative)研究会」は、8月26日(土)に第13回の会合を開催します。今回の会合でも、(1)有名がん拠点病院の専門医講演(2)実名での診療内容の比較(3)リアルタイムアンケート(4)参加病院のパス公開――など見どころ満載です。

CQI研究会

図:がん拠点病院でも提供する医療に大きなバラつき。全病院ではさらに大きなバラつきが予想される(出典:2011年CQI研究会資料を参考にメディ・ウォッチが作成)

 図は、2015年7月開催の「第11回CQI研究会」で示された大腸がんの在院日数比較(腹腔鏡手術)で、参加病院の在院日数の中央値をベンチマーク分析したものです。最短7日から最長26日と大きなバラつきがあることが分かります。こうしたバラつきについて、どういった問題が背景にあり、その問題解決に向けてどうすべきか、そのための知識とノウハウ共有の場でもあるのが、CQI研究会です。

 CQI研究会は、栃木県立がんセンター、千葉県がんセンター、神奈川県立がんセンター、愛知県がんセンター、四国がんセンター、岩手県立中央病院の有志が集まって2007年に設立。参加施設の診療プロセスについてDPCデータなどを用いて分析し、お互いの施設名を開示した形で病院間比較を行っています。分析結果をフィードバックすることによって各施設での質改善活動を支援し、その結果として「がん医療の均てん化」を目指しています(参考記事『胸部食道がん、平均値では胸腔鏡手術のほうが開胸手術よりも術後日数が長い―CQI研究会』)。

 第13回研究会においても、手術プロセスや抗癌剤の投与などについてベンチマーク分析し、がん医療の質改善の道筋を探ります。メインテーマは「大腸がん」と「肺がん」、サブテーマは「肝がん」です。クリニカルパスやがん臨床指標アンケートなどを実施し、今まで以上に有益な分析と結果のフィードバックを目指します。前回、ご好評いただいたスマートフォンなどのデバイスを活用し、演者と参加者間の質疑応答を活性化させる「リアルタイムアンケートシステム」も引き続き行います。

 以下の開催概要をご確認いただき、ご興味のある病院関係者の方々は是非、参加をご検討ください。

第13回CQI研究会開催概要

日時:2017年8月26日(土)13時~16時(予定)
場所:全国町村議員会館(※永田町の全国町村会館ではありません)
〒102-0082 東京都千代田区一番町25 番地
代表世話人:岩手県立中央病院 院長 望月泉先生
研究会参加費:お一人様1,000 円 
※参加費につきましては請求書を送付致しますので、お振込みをお願い致します。

【プログラム】
演題1:大腸がん(60分)
演題2:肺がん(60分)
演題3:肝がん(40分)
※演題の詳細は別途ご案内します

【ご参加対象】
がん診療連携拠点病院または院内がん登録をしている病院それに準ずる病院の医師・職員

【分析データ】
2016年のDPCデータ、外来EFデータ、外来レセプトデータを使用いたします。データのご提出に関しましては、別途ご連絡いたします。
そのほか、がん臨床指標に関するアンケートを予定しております。

【参加登録のご案内】
第13回CQI研究会に参加される方は、下記URLより参加登録をお願いいたします。
https://www.ghc-j.com/event/cqi13.html

【参加登録の締切】
2017年4月25日(火)

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