岡谷市民病院(長野県岡谷市)のDPC継続を承認―中医協総会
2015.10.2.(金)
9月30日に開かれた中央社会保険医療協議会で、「市立岡谷病院」(DPC対象病院)と「健康保険岡谷塩嶺病院」(出来高病院)が合併し「岡谷市民病院」(長野県岡谷市)となった後、引き続きDPC対象病院となることが報告されました。
「DPC対象病院が、他病院と合併した後DPCの継続を認めるべきか」という点について、今年(2015年)6月の中央社会保険医療協議会・総会で「従前の基準を維持したまま、事例ごとに慎重に判断する」ことになりました(関連記事はこちら)。
今般、長野県岡谷市にある「市立岡谷病院」(DPC対象病院)と「健康保険岡谷塩嶺病院」(出来高病院)の合併が決定(15年10月予定)。
合併後の状況についてDPC退出等審査会(中医協の下部組織)で検討したところ「合併後もDPCの継続を認めることが適当」と判断されたため、その旨が中医協に報告されたものです。
9月30日の中医協総会では、2つの再生医療等製品が医療保険適用を希望していることが報告され、次のように判断されました。
(1)造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病の治療に用いる「テムセルHS注」(ヒト(同種)骨髄由来間葉系幹細胞)は、医薬品の例により薬価算定組織で薬価設定などを行う
(2)薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果不十分な虚血性心疾患による重症心不全の治療に用いる「ハートシート」(ヒト(自己)骨格筋由来細胞シート)は、医療機器の例により保険医療材料専門組織で価格設定などを行う
再生医療等製品(条件・期限付きを含める)の保険収載を認めるか否かについては、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の審査内容など個別製品の特性を踏まえて、中医協で「医薬品の例によるか」それとも「医療機器の例によるか」を判断し、そのうえで薬価算定組織あるいは保険医療材料専門組織で償還価格について検討し、その結果を踏まえて薬価基準あるいは材料価格基準に収載する、というルールが定められました(16年11月5日の中医協総会)。
今般、初めて再生医療等製品の保険収載希望があったため、上記のような判断がくだされたものです。
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