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後発薬係数、来年度は1.5倍増の300病院超が満点-DPC病院Ⅲ群、厚労省が内示

2015.2.13.(金)

 2015年度に適用する機能評価係数Ⅱの値を厚生労働省が全国のDPC対象病院に内示し、全部で7つある各係数の値の分布状況を明らかにしました。それによりますと、DPC対象病院による後発医薬品の使用状況を評価する「後発医薬品係数」は、DPC病院Ⅲ群のうち300を超える病院で満点の評価になる見通しです。

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 機能評価係数Ⅱの評価に充てる財源は14年度と同様、7つの係数で等分されます。15年度には診療報酬の改定が行われず、各係数の財源規模は14年度と同水準ですが、後発医薬品係数のⅢ群での平均値は、現在の0.00802から15年度は0.00789に下がります。

 これは係数の評価が満点の病院が増えることで1病院当たりの収入が少なくなることを意味していて、GHCの井口隼人マネジャーは、「この係数の評価を上げようと多くの病院が対策を進めた。14年度の評価が平均以下の病院では15年度の評価が大きく上昇するが、14年度から連続で評価が満点になる病院では係数が下がる」と話しています。

 後発医薬品係数の評価は、出来高算定のものも含めて入院患者に使用するすべての医薬品に占める後発薬の割合(数量ベース)が60%以上だと満点になります。このラインに達しないと係数は減少し、60%以上の場合は評価が一定になります。14年度に実施された診療報酬改定に伴って新設され、初年度にはⅢ群のうち200病院前後が満点の評価を受けていますが、15年度には約1.5倍に増えて300病院を超える見通しです。

 機能評価係数Ⅱは、医療の効率化などDPC対象病院による実績を評価するもので、後発医薬品係数のほかに、地域医療への貢献度を評価する「地域医療係数」など全部で7種類あり、厚労省では毎年度、病院ごとの各係数の値を再設定しています。

 後発医薬品係数以外では、症状が複雑で入院が長引きがちな患者の割合が高い病院を評価する「複雑性係数」の平均値は0.00740から0.00741に、DPC対象病院による在院日数の短縮を促す「効率性係数」は0.00681から0.00686にそれぞれ増える見通しです(いずれもⅢ群)。

 これら2つの係数は、14年4月の診療報酬改定をはさむ半年ごとのデータを使って15年度の値を割り出しました。14年度の報酬改定に伴って「短期滞在手術等基本料3」の症例が診断群分類の対象外になった影響で変化する病院があるとみられ、井口マネジャーは「これらの係数は、急性期らしさを求めていく上で特に重要」と注意を呼び掛けています。

 14年度の報酬改定ではこのほか、救急医療係数の評価方法も見直されていて、これによる影響を受けるケースがあるとみられます=図表=。同省では、今回の内示への問い合わせを13日で締め切り、各病院の機能評価係数Ⅱの正式な合計値は3月中に官報告示するとしています。

2015.2.15医療・介護行政をウォッチ 係数2内示

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