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がん拠点病院の空白地帯であった仙南医療圏、宮城県南中核病院を改めて新規推薦―厚労省

2016.2.2.(火)

 がん診療連携拠点病院として新たな施設を指定すべきとして、14の都府県から21施設が推薦されました。このうち、拠点病院が指定されていない、いわゆる「空白地帯」とされる仙南医療圏(宮城県)において、現在、地域がん診療病院となっている「みやぎ県南中核病院」が推薦されており、空白地帯が1つ減る見込みです。

がん診療連携拠点病院などの整備状況(1/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(1/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(2/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(2/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(3/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(3/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(4/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(4/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(5/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

がん診療連携拠点病院などの整備状況(5/5)、グレーの網掛け部分が空白地帯、カラーの網掛け部分が今般、新規推薦などが行われていることなどを示している

新たに地域がん診療病院として10施設が推薦される

 これは1月29日に開かれた「がん診療連携拠点病院等の指定に関する検討会」で明らかにされたもので、▽がん診療連携拠点病院に7施設▽地域がん診療病院に10施設▽1年更新の医療機関のうち、現況報告書で要件が充足されていないなどの理由によりヒアリングを行う医療機関として4施設―が推薦されました。今後の審議を経て、指定結果などが近く公表されます。

 今般推薦された病院のうち、空白地帯からの「がん診療連携拠点病院」としての推薦は次の1件に止まりました。

●みやぎ県南中核病院(宮城県・仙南保健医療圏)

 同病院は、1年前にも推薦を受けましたが「地域がん診療病院」として指定され、今般、再度「がん診療連携拠点病院」として推薦されています。

 地域がん診療病院とは、拠点病院が未整備の空白地帯においても一定の質が担保されたがん医療を確保するために、拠点病院の指定基準を一部緩和したものです。例えば、拠点病院には、▽院内がん登録数500件以上▽悪性腫瘍の手術件数400件以上▽がんに係る化学療法延べ患者数1000人以上▽放射線治療延べ患者数200人以上―などを満たすことが望ましいという診療実績要件がありますが、地域がん診療病院では「当該2次医療圏のがん患者をどの程度診療しているかを目安とし、指定に当たり実績は個別に判断する」と緩和されています。

 今般、地域がん診療病院として推薦されたのは、次の10施設です。

▽独立行政法人さんむ医療センター(千葉県・山武長生夷隅保健医療圏)

▽独立行政法人国立病院機構信州上田医療センター(長野県・上小保健医療圏)

▽長野県立木曽病院(長野県・木曽保健医療圏)

▽国際医療福祉大学熱海病院(静岡県・熱海伊東保健医療圏)

▽富士市立中央病院(静岡県・富士保健医療圏)

▽福岡大学筑紫病院(福岡県・筑紫保健医療圏)

▽一般社団法人朝倉医師会朝倉医師会病院(福岡県・朝倉保健医療圏)

▽社会医療法人義順顕彰会田上病院(鹿児島県・熊毛保健医療圏)

▽公益社団法人北部地区医師会北部地区医師会病院(沖縄県・北部保健医療圏)

▽沖縄県立八重山病院(沖縄県・八重山保健医療圏)

がん拠点病院の指定要件は厳格化されたが、一定の経過措置

 ところで、がん診療連携拠点病院として指定されるためには体制・診療実績などに関する基準を満たさなければなりません。この基準は2014年4月から厳格化され、前述の診療実績要件のほか、「がん疼痛などに対する医療用麻薬の適正使用を目的とした院内マニュアルと、これに準じた院内クリティカルパスの整備」「手術・化学療法・放射線療法の提供体制整備」「がんと診断された時からの緩和ケア体制整備」などが盛り込まれました。

 ただし1年間(人的要件については2年間)の経過措置も設けられており、2015年4月には「新要件のうち人的要件のみを満たさない場合には、拠点病院の指定を1年間限りとし(1年更新)、2016年4月に改めて審査を行う」ことになっていました。

 今般、▽東北薬科大学病院(宮城家・仙台保健医療圏)▽独立行政法人国立病院機構三重中央医療センター(三重県・中勢伊賀保健医療圏)▽大分赤十字病院(大分県・中部保健医療圏)▽大分市医師会立アルメイダ病院(大分県・中部保健医療圏)―の4施設については、指定要件を充足していないことなどが分かり、今回ヒアリングが行われます(上手の紫色の部分)。

がん診療連携拠点病院の新規指定に係る経過措置

がん診療連携拠点病院の新規指定に係る経過措置

 

 このほか、既にがん診療連携拠点病院が整備されている2次医療圏について、次の6つの施設を新たに拠点病院に指定してはどうかと推薦されています。

▽医療法人社団愛友会上尾中央総合病院(埼玉県・県央保健医療圏)

▽東邦大学医療センター佐倉病院(千葉県・印旛保健医療圏)

▽社会福祉法人三井記念病院(東京都・区中央部保健医療圏)

▽独立行政法人労働者健康福祉機構関東労災病院(神奈川県・川崎南部保健医療圏)

▽一般財団法人大阪府警察協会大阪警察病院(大阪府・大阪市保健医療圏)

▽独立行政法人地域医療機能推進機構諫早総合病院(長崎県・県央保健医療圏)

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