日本の人口27万人減で1億2589万人に、65歳以上が26.6%―総務省2016年調査
2016.7.14.(木)
今年(2016年)1月1日現在、我が国の日本人人口(以下、人口)は1億2589万1742人で前年より27万1834人・0.22%減少、減少幅は過去最大となった。また65歳以上の老年人口は3347万1594人で、全体の26.59%を占めている―。
このような状況が、13日に総務省が発表した「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(平成28年1月1日現在)」から明らかになりました(関連記事はこちらとこちらとこちらとこちら)(総務省のサイトはこちらとこちら)。
年齢を5歳刻みで見てみると、人口が最も多い世代は「65-69歳」となっています。
目次
前年に比べて27万人・0.22%の減少、減少幅は過去最大
今回の調査結果は、2016年1月1日時点で住民票に記載されている人の人口(住民基本台帳人口)と、2015年1月1日から12月31日までの間の人口動態をとりまとめたものです。
まず我が国の人口を見ると1億2589万1742人で、前年に比べて27万1834人・0.22%減少しています。
2009年に人口は1億2708万人でピークを迎え、その後、減少を続けています。前年比較マイナス0.22%という減少率、27万1834人という減少数ともに過去最大となっており、人口減少が加速している状況が伺えます。
人口減の内訳を見てみると、死亡数が増加する一方で、出生数が減少を続けていることが人口減の要因となっていることが明確であり、少子化対策をより充実させることが重要です。
東京への一極集中進む、人口最少は島根県で58万人
都道府県別に見てみると、人口がもっとも多いのは東京都で1297万人、次いで神奈川県896万人、大阪府866万人、愛知県731万人、埼玉県719万人と続きます。逆に人口がもっとも少ないのは鳥取県で58万人、次いで島根県70万人、高知県74万人、徳島県77万人という状況です。
また前年に比べて人口が増加したのは▽埼玉県▽千葉県▽東京都▽神奈川県▽愛知県▽福岡県▽沖縄県―となっており、東京都の増加率(0.67%増)がもっとも大きくなっています。このほかの府県は人口が減少していますが、もっとも減少幅が大きいのが秋田県で前年に比べて1.29%減少しました。東京への一極集中が続いています。
秋田県では65歳以上の人口割合が33.39%、医療・介護提供体制の確保が深刻な問題
年齢階級別の人口を見てみると、15歳未満の年少人口が1613万3110人(全体の12.82%)、15歳-74歳の生産年齢人口が7628万7032人(同60.6%)、65歳以上の老年人口が3347万1594人(同26.59%)という状況です。
生産年齢人口2.2人で、1人の老年人口を支えている計算で、かなり厳しい「騎馬戦」状態となっています。
また年齢を5歳刻みで見てみると、もっとも人口が多い年齢階級は「65-69歳」で全体の7.8%、次いで「40-44歳」7.76%、「45-49歳」6.91%となっています。
さらに人口ピラミッドを見てみると、明らかな壺形で、今後も人口が確実に減少していくことが改めて確認できます。
都道府県別に老年人口の割合を見てみると、もっとも高いのは秋田県で33.39%。次いで高知県32.61%、島根県32.27%、山口県31.98%などです。逆にもっとも低いのは沖縄県で19.51%、次いで東京都22.97%、神奈川県24.04%、愛知県24.09%などいう状況です。
人口が少ない・減少している地域では老年人口の割合が高くなっており、高齢者医療・介護の提供体制(医療・介護人材)をどう確保していくかが、極めて深刻な問題になりそうです。
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