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診療報酬改定セミナー2022 診療報酬改定セミナー2022

2022年度診療報酬改定、入院時食事療養費を人件費・委託費等に見合う水準に引き上げよ―日病

2021.10.28.(木)

2022年度の次期診療報酬改定で、入院時食事療養費について人件費・委託費等に見合う水準にまで引き上げてほしい―。

また重症度、医療・看護必要度について「全身麻酔を行った短期滞在手術等患者」を計算に加え、早期離床・リハビリテーション加算をHCUやSCUでも取得できるようにしてほしい―。

日本病院会は10月25日に、2022年度の次期診療報酬改定に向けて、こうした内容を盛り込んだ要望書(第2報)を厚生労働省保険局の濵谷浩樹局長に宛てて提出しました(日病のサイトはこちら)。

最新医療技術水準など踏まえ、総合入院体制加算の基準等見直せ

日病では、今年(2021年)4月に第1報の要望書を提出しており、今回の第2報はさらに具体的な内容に絞り込んだものと言えます。要望内容は多岐にわたりますが、重点項目として3項目、その他項目として11項目、精神医療として10項目(重点3、その他7項目)を掲げました。

本稿では一般医療の焦点を合わせ、ポイントを絞って改定要望を眺めてみます。

まず重点要望は次の3項目です。
(1)入院時食事療養費について、物価・賃金の上昇による人件費・委託費の高騰を踏まえ「治療の一環と捉えて適切な水準となるような増点」を行ってほしい

(2)重症度、医療・看護必要度(看護必要度)について、全身麻酔を行う場合には短期滞在手術等基本料を算定する患者も評価対象に加えてほしい(看護負担も大きい)

(3)A301【早期離床・リハビリテーション加算】について、特定集中治療率管理料以外の、▼ハイケアユニット入院医療管理料(HCU)▼脳卒中ケアユニット入院医療管理料(SCU)―に算定対象を拡大してほしい

とりわけ(1)の入院時食事療養費については、従前から「人件費・材料費・委託費が高騰し、このままでは病院での食事提供が不可能になる」と日病をはじめ、病院団体が強く訴えています。一方、入院患者のほとんどが1日3回の食事をとることを考慮すれば、わずかな引き上げであっても「莫大な財源が必要となる」ことも事実であり、今後、中央社会保険医療協議会でどういった検討が行われるのか注目する必要があります。



また、その他要望としては、次の11項目が挙げられました。
(1)看護必要度B項目において、「専門的知識と技能を有する介護福祉士の活用」について評価を行う

(2)療養病棟入院基本料の医療区分について、▼状態が改善し医療区分1となると評価が下がる(療養病棟1では医療区分2・3の患者割合8割以上が求められ、状態を改善させるほど施設基準クリアが難しくなる)という矛盾の解消▼経鼻栄養患者すべてを医療区分2に該当させる(発熱・嘔吐の縛りをはずす)▼要リハビリ状態をすべて医療区分2に該当させる(30日以内の縛りをはずす)―

(3)A200【総合入院体制加算】について、人工心肺を用いた手術の基準値「年間40件以上」を廃止し、「人工心肺手術を実施している、もしくはその体制にある」旨を基準とする(心臓血管外科では人工心肺装置を用いない手術が推奨されている)

(4)A207【診療録管理体制加算】について、▼増点(現在の加算1は100点、加算2は30点)▼業務内容の規定見直し―を行う

(5)A244【病棟薬剤業務実施加算】について、▼加算2の単独届け出を可能とする(現在は加算1取得が前提)▼加算1を小児入院医療管理料・回復期リハビリ病棟・地域包括ケア病棟でも取得可能とする▼大幅増点(現在の加算1は週1回120点、加算2は1日100点)を行う―

(6)【入院時支援加算】(A246【入退院支援加算】の上乗せ加算)について、「入院時支援を行ったすべての患者」を算定対象とする

(7)A252【地域医療体制確保加算】(勤務医の働き方改革に向けて2020年度に創設)について、▼施設基準の緩和(年間の救急搬送患者受け入れ件数要件を現在の2000件以上から1000件以上に緩和する)▼増点(年間の救急搬送患者受け入れ件数要件が5000件以上の場合の増点)―を行う

(8)DPCのツリー図について、▼脳腫瘍▼脳梗塞▼一過性脳虚血発作▼脳血管障害―において「PET-CT」の分岐を新設する

(9)A003【オンライン診療料】について、継続的な基準緩和を行う

(10)A301-2【ハイケアユニット入院医療管理料】について「専任常勤医師1名以上」配置基準を「専任医師1名以上配置」(複数の非常勤医師の専任換算を認める)と見直し、またA303【総合周産期特定集中治療室管理料】の「1 母体・胎児集中治療室管理料」についてMFICU(母体・胎児集中治療室)と隣接する産科一般病棟等とで「医師の当直兼務」を可能とする

(11)心臓・脳血管カテーテルによる諸検査についても、緊急のために休日・時間外・深夜に実施した場合の評価を行う(内視鏡検査では休日80%・時間外40%・深夜80%の加算が設けられている)



一方、精神では、重点項目として▼アルコール関連疾患患者節酒指導料の新設▼A230-4【精神科リエゾンチーム加算】の増点(300点→400点)と算定回数の見直し▼A311【精神科救急入院料】の経過措置期限(2018年3月末で基準(精神病床300床以下では60床、300床超ではその2割以下)を超えている場合は2022年3月末まで現行病床数の維持可)の撤廃―を求めています。



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