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GemMed塾 「看護必要度」新制度シミュ―レーション

2021年7月分医療費、コロナ禍でも女性の「乳がん」が多くのシェアを占め早期発見・早期治療が重要―健保連

2022.3.11.(金)

昨年(2020年)10月分医療費のトップ疾患を見ると、男女ともに入院では「新型コロナウイルス感染症」(covid-19)であるが、全体では男性:高血圧、女性:乳がんとなっている―。

健康保険組合連合会(健保連)が3月8日に公表した「健保組合医療費上位30疾病に関する動向調査」結果から、こうした状況が明らかになりました(健保連のサイトはこちら)。

新型コロナウイルス感染症が流行する中でも、女性において「乳がん」医療費が極めて大きなシェアを占めており、感染防止策に十分留意したうえで「早期発見」のための検診を適切に受診し、早期治療に結び付けることが医療費の適正化にとっても、女性自身のQOL向上にとっても、社会にとっても非常に重要です。

医療費全体のトップ疾患、男性では高血圧、女性では乳がん

健康保険組合(健保組合)は、主に大企業に勤める会社員とその家族が加入する公的医療保険です。健保組合の連合組織である健康保険組合連合会(健保連)は、さまざまな角度からレセプトを分析し、各種提言を行うなど、従前より「データヘルス」に積極的に取り組んでいます。

今般、昨年(2021年)7月診療分のレセプトをもとに、「健保組合加入者は、どのような疾患に多くかかり、医療費はどの程度なのか」を分析しました。調査対象は1273組合の加入者2672万4223人のデータです。

まず医科全体で見ると、医療費シェアトップ3は、(1)covid-19:医科医療費全体の3.34%を占める(2)本態性(原発性<一次性>)高血圧(症):同3.16%を占める((3)喘息:同2.60%—となりました。上位3疾患で9.10%を占めています。コロナ感染症の影響の大きさをこうしたところからも確認できます。

医科合計・男女計のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患1 220308)



男女別のトップ3疾患は次のようになっています。

【男性】
▽本態性(原発性〈一次性〉)高血圧(症):男性医科医療費全体の4.06%
▽covid-19:同3.34%
▽2型〈インスリン非依存性〉糖尿病〈NIDDM〉:同2.99%
→上位3疾患で、男性医科医療費の10.39%を占める

医科合計・男性のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患2 220308)



【女性】
▽乳房の悪性新生物〈腫瘍〉:女性医科医療費全体の3.45%
▽covid-19:同3.34%
▽喘息:同2.70%
→上位3疾患で、女性医科医療費の9.49%を占める

医科合計・女性のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患3 220308)

医科入院、男女ともコロナ感染症が医療費最多、女性では乳がんが第2位

次に医科の「入院」に限定して医療費シェアを見てみましょう。

トップ3は、(1)covid-19:医科入院医療費全体の4.06%(2)心房細動および粗動:同2.42%(3)脳梗塞:同1.97%—となり、上位3疾患で医科入院医療費の8.45%を占めています。

また、ほぼ女性のみの疾患である「乳房の悪性新生物」は、トップ3にこそ入っていませんが、第6位となりました。「乳がん患者が依然として多い」状況が伺えます。早期の治療が生存率向上にとって重要なことから、検診の適正受診、自己点検などをさらに啓発していく必要があります。

医科入院・男女計のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患4 220308)



また男女別にみるとトップ3疾患は次のようになっています。

【男性】
▽covid-19:男性医科入院医療費全体の3.94%
▽心房細動および粗動:同3.88%
▽脳梗塞:同2.59%
→上位3疾患で、男性医科入院医療費の10.41%を占める

医科入院・男性のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患5 220308)



【女性】
▽covid-19:女性医科入院医療費全体の4.19%
▽乳房の悪性新生物〈腫瘍〉:同3.37%
▽子宮平滑筋腫:同2.96%
→上位3疾患で、女性医科入院医療費の10.52%を占める

前述のとおり、コロナ禍であっても「乳がん」の早期発見に向けた取り組みを国・保険者・医療機関・患者自身が進める必要が重要なことが、本調査結果で確認できます。

医科入院・女性のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患6 220308)

女性の医科入院外医療費、コロナ禍でも最多は「乳がん」

医科の「入院外」に目を移すと、医療費シェアトップ3は、(1)本態性(原発性〈一次性〉)高血圧(症):医科入院外医療費全体の3.99%(2)喘息:同3.27%(3)covid-19:同3.11%―となりました。上位3疾患で医科入院医療費の10.37%を占めています。

医科入院外・男女計のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患7 220308)



男女別にみるとトップ3疾患は次のようになっています。

【男性】
▽本態性(原発性〈一次性〉)高血圧(症):男性医科入院外医療費全体の5.15%
▽2型〈インスリン非依存性〉糖尿病〈NIDDM〉:同3.71%
▽詳細不明の糖尿病:同3.33%
→上位3疾患で、男性医科入院外医療費の12.19%を占める

医科入院外・男性のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患8 220308)



【女性】
▽乳房の悪性新生物〈腫瘍〉:女性医科入院外医療費全体の3.48%
▽喘息:同3.4%
▽covid-19:同3.07
→上位3疾患で、女性医科入院外医療費の9.95%を占める

女性の医科入院外医療費トップ(最多)疾患は、依然として「乳がん」となりましあ。保険者も、こうした点を重く受け止めた対策(検診受診勧奨の強化など)を検討・実施する必要があります。

医科入院外・女性のトップ30疾患(2021.7健保組合上位30疾患9 220308)



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