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週1回投与の糖尿病治療薬「アウィクリ注フレックスタッチ」、重篤な低血糖に陥るケースもあり適正使用を!―PMDA

2025.12.11.(木)

週1回投与の糖尿病治療薬「アウィクリ注フレックスタッチ」を誤って連日投与してしまうなどし、重篤な低血糖に陥るケースが報告されている―。

本剤を使用する患者、とりわけ▼アウィクリ注フレックスタッチの投与開始以前に「連日投与の基礎インスリン製剤の使用」経験のある患者▼他の週1回投与の糖尿病注射薬の使用経験のある患者—には注意が必要で、医療従事者は患者が「適正使用」できるよう十分にサポートしてほしい―。

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は12月3日に、製薬メーカーからの適正使用等に関する情報提供として「アウィクリ注フレックスタッチの適正使用のお願い」を公表し、医療現場等へこうした点への注意を呼びかけました(PMDAのサイトはこちら)。

週1回投与の本剤を連日投与したり、誤認識して過量投与してしまうケースに留意を

「アウィクリ注フレックスタッチ」(一般名:インスリン イコデク(遺伝子組換え))は、インスリン療法が適応となる糖尿病の治療に用いられる薬剤です。

本剤は「週1回投与」で使用する医薬品ですが、国内外で次のような「投与過誤」が生じ、中には重大な低血糖に陥ってしまった事例も報告されています(本年(2025年)10月末まで)。

▽本剤を誤って「連日投与」した結果、重篤な低血糖を発現してしまった

▽1クリック(1目盛)は「インスリン10単位」に相当するが、「1クリック(1目盛)=1単位」と誤認識した結果、過量投与となり重篤な低血糖を発現してしまった
た症例が報告されていま

▽他の「週1回投与の糖尿病注射薬」(単回使用のGLP-1受容体作動薬やGIP/GLP-1 受容体作動薬)の使用経験のある患者が、単位合わせダイアルの目盛を目視で確認せずに「最大単回投与量」に設定し、過量投与してしまった



こうした事態を重く見て、本剤の製造販売メーカーであるノボノルディスクファーマ社は、医療従事者に対し、次のような点を認識し、患者に十分な指導・サポートを行うよう依頼しています。とりわけ▼アウィクリ注フレックスタッチの投与開始以前に「連日投与の基礎インスリン製剤の使用」経験のある患者▼他の週1回投与の糖尿病注射薬の使用経験のある患者—には注意が必要と強調しています。

【注意点】
▽アウィクリ注フレックスタッチは「週1回投与」の持効型溶解インスリンアナログ注射液であり、「連日投与した場合には低血糖が起こる」可能性がある

▽アウィクリ注フレックスタッチの単位合わせダイアルの「1クリック(1目盛)は10単位」に相当する。正しいインスリン用量が投与されない場合、低血糖が起こる可能性がある

▽アウィクリ注フレックスタッチの投与量の設定方法は、他の週1回投与の糖尿病注射薬(GLP-1受容体作動薬やGIP/GLP-1受容体作動薬)の投与量の設定方法とは異なる。過量投与や投薬過誤が生じないよう、本剤のペン型注入器の「ダイアル表示の目盛を目視で確認」し、処方された投与量である場合を除いて「最大単回投与量(300単位または700単位)を選択しない」よう治療のサポートをお願いする



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