認定看護師は1万7443名、高齢者と家族を支える認定看護師の活躍に期待―日看協
2016.7.25.(月)
日本看護協会がこのほど実施した第24回認定看護師認定審査で、新たに1626名が認定看護師となり、21分野の合計で1万7443人となった―。
このような状況を日本看護協会が22日に公表しました。
訪問看護認定看護師の58%は訪問看護STに、認知症看護認定看護師の88%は病院に所属
日看協は、看護の質を高めるために(1)専門看護師(2)認定看護師(3)認定看護管理者―という3つの資格を設けています。
このうち認定看護師は、「特定の看護分野で熟練した看護技術と知識を有していると認められた看護師」で、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上に貢献することが期待されています。
今般、第24回の認定看護師認定審査が実施され、新たに1626名の認定看護師が誕生しました。この結果、認定看護師数は1万7443名となっています。分野別に見た認定看護師数は、下表のとおりです。
少子高齢化が進む中では、「高齢者やその家族を取り巻く健康問題」への対応が重要度を増しており、これを支える認定看護師への期待も高まっています。
日看協では、(1)脳卒中リハビリテーション看護(2)接触・嚥下生涯看護(3)訪問看護(4)認知症看護―の4分野に絞って、認定看護師の所属状況を詳しく紹介しています。
このうち(3)の訪問看護認定看護師は560名おり、うち訪問看護ステーションに所属する人がもっとも多く305名(訪問看護認定看護師の58%)。また病院にも177名(同34%)が所属しており、このうち76%は「病院と在宅医療との連携」に関する部門で活躍しています。医療・介護連携の重要性がますます高まっており、訪問看護認定看護師のさらなる活躍が期待されます。
また(4)の認知症看護認定看護師は810名おり、88%に当たる692名が病院に所属していますが、介護保険施設などに6%(49名)、訪問看護ステーションに
2%(17名)が所属しています。認知症高齢者の大幅増加に伴って、認知症看護認定看護師の活躍の場がさらに広まると予測されるため、より多様な施設に認知症看護認定看護師が配置されることが求められます。
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