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肺がん患者に抗がん剤「クリゾチニブ」投与が有効か調べる遺伝子検査、6月から保険収載―厚労省

2017.6.5.(月)

肺がん患者に抗がん剤「クリゾチニブ」(販売名:ザーコリカプセル)の投与が有効かどうかを判断するための【ROS1融合遺伝子】検査や、敗血症患者の原因となった細菌やその薬剤耐性遺伝子情報を把握するための【細菌核酸・薬剤耐性遺伝子同時検出】などを6月1日から保険収載する―。

厚生労働省は5月31日に、このような内容の通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出しました(厚労省のサイトはこちら)。

敗血症の原因細菌検出や、潰瘍性大腸炎の病態把握のための検査も保険収載

今般、保険収載された新たな検査法は3種類で、いずれも5月17日の中央社会保険医療協議会総会で了承されたものです(関連記事はこちら)。

●非小細胞肺がんへのクリゾチニブの有効性を確認

非小細胞肺がん治療薬の「クリゾチニブ」(販売名:ザーコリカプセル)については、従前「ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん」への効能効果が認められており、今般、新たに「ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん」への効能効果が承認されました(関連記事はこちら)。後者のROS1 融合遺伝子陽性患者は、非小細胞肺がん患者の1-2%にとどまるとみられており、本剤の効果が期待できる患者を的確に把握することが、患者にとっても、医療保険財政にとっても有用なため、D004-2悪性腫瘍組織検査の(4)として【ROS1遺伝子】検査が保険収載されたものです。

本検査は「肺がんの腫瘍細胞」を検体として、肺がんの詳細な診断・治療法の選択を目的として悪性腫瘍患者本人に対して行った場合に、2500点(D004-2悪性腫瘍組織検査1【悪性腫瘍遺伝子検査】のイ【EGFR遺伝子検査(リアルタイムPCR法)】の所定点数に準ずる)を算定できます。ただし、▼本検査▼D006-2【造血器腫瘍遺伝子検査】▼D006-6【免疫関連遺伝子再構成】―のうちいずれかを同一月中に併せて行った場合は、「主たるもの」
のみ算定することになります。

なお本検査を算定する場合には、▼目的▼結果▼選択した治療法―をレセプトの摘要欄に記載することが必要です。

●敗血症患者の原因細菌とその薬剤耐性遺伝子を確認

敗血症患者に的確な治療(抗菌剤の選択)を行うためには、原因となっている細菌を同定するとともに、その細菌がどのような薬剤耐性をもっているかを早期に確定することが重要です。そこで今般、細菌名と薬剤耐性遺伝子を同時に検出できる【細菌核酸・薬剤耐性遺伝子同時検出検査】を、D023【微生物核酸同定・定量検査】として保険収載するものです。

本検査は、A234-2【感染防止対策加算1】【加算2】の施設基準を届け出ている医療機関において、敗血症が疑われる患者に対し、細菌核酸・関連する薬剤耐性遺伝子を「マイクロアレイ法」により同時測定した場合に、1700点(D023【微生物核酸同定・定量検査】の12【結核菌群リファンピシン耐性遺伝子検出】と、同【結核菌群ピラジナミド耐性遺伝子検出】の所定点数を合算した点数を準用する)を算定できます。本検査を行う場合には、関連学会が定める実施指針を遵守することが必要で、診療録とレセプトの摘要欄に「敗血症を疑う根拠」(関連学会が定める敗血症診断基準の該当項目)を記載することが求められます。

なお、▼本検査▼D023【微生物核酸同定・定量検査】の1【細菌核酸検出(白血球)】▼同10【ブドウ球菌メチシリン耐性遺伝子検出】▼D023-2【その他の微生物学的検査】の1【黄色ブドウ球菌ペニシリン結合蛋白2’(PBP2’)定性―を併せて測定した場合には、「主たるもの」のみ算定することになります。

●潰瘍性大腸炎の病態把握

指定難病の1つである潰瘍性大腸炎については、炎症が生じている腸上皮では「好中球がカルプロテクチンを放出している」ことが知られています。このため、糞便中のカルプロテクチン料を測定することで、内視鏡検査を行わずとも、炎症が継続しているのか、寛解状態にあるのかなどを判断することが可能です。そこで今般、【カルプロテクチン(糞便)】をD014【自己抗体検査】として保険収載するものです。

本検査は、潰瘍性大腸炎の患者に対し、病態把握を目的としてELISA法により測定した場合に、3か月に1回を限度として276点(D014【自己抗体検査】の27【抗好中球細胞質ミエロペルオキシダーゼ抗体(MPO-ANCA)】の所定点数に準じる)を算定できます。医学的な必要性から、本検査を3か月に2回以上行う場合(ただし1か月に1回に限る)にも本検査を算定できますが、▼詳細な理由▼検査結果―を診療録とレセプトの摘要欄に記載することが求められます。

また、▼本検査▼D313【大腸内視鏡検査】―を同一月中に併せて行った場合には「主たるもの」のみ算定することになります。

 

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