ビタミンD欠乏性くる病・骨軟化症診断の新検査法を5月1日から保険収載―厚労省
2017.5.2.(火)
ビタミンD欠乏の有無を評価し、ビタミンD欠乏性くる病・骨軟化症の鑑別診断を的確に行うための【25-ヒドロキシビタミンD】検査について、これまでのCLIA法に加えて、新たにCLEIA法による場合も、5月1日から保険収載する―。
厚生労働省は4月28日に、このような内容の通知「検査料の点数の取扱いについて」を発出しました(厚労省のサイトはこちら)。
既存の検査法と同等の性能を持つことを中医協で確認
この新たな検査法の保険収載は4月26日の中央社会保険医療協議会総会で了承されたものです(関連記事はこちら)。
ビタミンD欠乏性くる病・骨軟化症の鑑別診断を行うために、D007血液化学検査(50)【25-ヒドロキシビタミンD】検査が保険収載されています。今般、保険収載が認められたのは、【25-ヒドロキシビタミンD】検査の新手法(CLEIA法)です。既存手法(CLIA法)と新手法(CLEIA法)とで測定結果を比較すると、極めて高い相関が認められ、既存手法と同等の検査性能があります。
新手法の保険収載であり、【25-ヒドロキシビタミンD】検査について保険診療上の取扱いに大きな変更はありません。振り返ってみると、「CLIA法(既存手法)またはCLEIA法(新手法)によって、ビタミンD欠乏性くる病・ビタミンD欠乏性骨軟化症の診断時、またはこれらの疾患の治療中に測定した場合に、診断時においては1回を限度とし、その後は3か月に1回を限度として、【1,25-ジヒドロキシビタミンD3】の所定点数(400点)に準じて算定できる」とされています。
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