急性腎障害の早期診断を行う尿中NGAL検査を2月1日から保険収載―厚労省
2017.2.2.(木)
2月1日から、急性腎障害の早期診断を可能とする新たな検査が保険収載されています。「好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)(尿)」がそれで、急性腎障害の診断時または治療中にCLIA法により測定した場合に210点を算定できます。
診断時に1回、その後の一連の急性腎障害治療につき3回、各210点を算定可能
新たな検査の保険収載は1月25日の中央社会保険医療協議会・総会で了承されたもので、厚生労働省は1月31日付の通知「検査料の点数の取扱いについて」で詳細を説明しています(厚労省のサイトはこちら)。
検査名は、「好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)(尿)」で、急性腎障害の診断時または治療中にCLIA法により測定した場合に210点(D001尿中特殊物質定性定量検査の16「L型 脂肪酸結合蛋白(L-FABP)(尿)」の所定点数に準ずる)を算定できます。急性腎障害の診断については、これまで血清クレアチニンや尿量などで行っていますが、本検査により、迅速な診断が可能となり、より早期の治療介入が可能になると期待されています。
算定可能回数は、「診断時には1回」、その後は「急性腎障害に対する一連の治療につき3回」が上限となります。もっとも医学的な必要性がありこれらの回数を超えて算定する場合には、詳細な理由をレセプトの摘要欄に記載することが求められます。
また、本検査と「D001尿中特殊物質定性定量検査の16『L型脂肪酸結合蛋白(L-FABP)(尿)』」を併せて実施した場合には、「主たるもの」のみを算定します。
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