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病床機能報告 看護モニタリング

糖尿病治療薬の「ダイエット薬」としての使用は危険!医療関係者・患者ともに「適正な使用」に協力を!―PMDA

2023.6.5.(月)

2糖尿病治療に用いる「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」(ビクトーザ皮下注やマンジャロ皮下注など)を、「ダイエット薬」「手軽なやせ薬」などと称する医療広告が散見される—。

「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」は、我が国では2型糖尿病治療についてのみ使用が認められており、それ以外の使用には「「思わぬ健康被害が発現する」可能性もある(実際に生じている)—。

医療関係者・患者ともに「適正使用」に協力してほしい—。

医薬品医療機器総合機構(PMDA)は6月1日に、製薬メーカーからの適正使用等に関する情報提供として「GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用に関するお知らせ」を公表しました。医療機関・薬局において最大限の留意が必要です(PMDAのサイトはこちら)。

不適切な広告・記事などは規制当局に通報し、是正を求めている

昨今、糖尿病治療薬を「簡単にやせられる薬」などと称して処方する不適切な診療が散見され、健康被害も発生していることが大きな問題となっています。

PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)や日本医師会による調査では、例えば次のような不適切事例が明らかになっています。

▼オンライン診療を受け「糖尿病に使う薬をダイエットにも使える」という理由から処方された。薬を飲んだところ下痢、腹痛、頭痛、めまいの症状が出て治まらなかった(→かかりつけ医の受診に至る)

▼美容クリニックでオンライン診療を受け「食事制限や運動の必要もなく、毎日注射をすれば痩せる」と言われた。薬を使用すると吐き気、めまい、嘔吐、倦怠感の症状が出た。医師に相談したところ、「薬の量を減らせ」「そのうち薬に慣れてくる」と言われたため、1週間我慢したが、体重は変わらなかった

▼病院で医師から「いいやせ薬がある」と勧められ、このやせ薬を処方してもらい服用していたところ、意識を失い転倒して唇等を怪我した

▼休職目的の患者に対し、初診からオンライン診療で診察し、診療後すぐに「3か月間の自宅療養を必要とする」旨 のうつの診断書を発出している



糖尿病治療薬(GLP-1受容体作動薬)を「ダイエット薬」として処方する不適切事例は、かねてから問題視され、関係学会も「2型糖尿病を有さない日本人における有効性・安全性は確認されていない」と警鐘を鳴らしています

不適切な糖尿病治療薬処方に関係学会も警鐘を鳴らしている(社保審・医療部会(2)1 221223)



とりわけ「オンライン診療」や「広告」において、こうした不適切事例が目立つことから、厚生労働省はオンライン診療の適切な実施に関する指針(以下、オンライン診療指針)を見直し、「各学会の対面診療においても用いられる診療ガイドラインなどを踏まえた適切な診療を実施しなければならない」旨などを強調しています(関連記事はこちらこちら)。



さらに今般、ノボノルディスクファーマ社・アストラゼネカ社・サノフィ社・日本イーライリリー社も事態を重く見て、医療関係者・患者に対し次のような注意喚起・協力要請を行っています。

▽昨今、2型糖尿病治療薬の「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」について、「美容・痩身・ダイエット等を目的とした適応外の使用を推奨している」と受け取れる広告等がインターネット上の一部ホームページ等に掲載されている

▽下表の「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」は、2型糖尿病のみを効能・効果として製造販売承認を取得しており、それ以外の目的で使用された場合の安全性・有効性は確認されていない

「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」は2型糖尿病の治療にのみ用いることが認められている



▽「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」は、医師が2型糖尿病患者それぞれの状態を確認し、添付文書に従って適切に処方・使用されることを目的とした医薬品であり、国内で承認された使用法以外で使用された場合、「本来の効果が見込めない」だけでなく、「思わぬ健康被害が発現する」可能性も想定される

▽日本糖尿病学会も、本年(2023年)4月12日付で「GLP-1受容体作動薬および GIP/GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する日本糖尿病学会の見解」を改訂している。

▽「GLP-1受容体作動薬」「GIP/GLP-1受容体作動薬」の製造・販売に責任を有する企業として、「製品を使用する患者の安全確保」が最も重要と考えており、引き続き医療関係者・患者に「製品の適正な使用」を医新井するとともに、「承認された効能・効果『外』の使用を推奨していると受け取れる記事」などについては、確認次第、規制当局への連絡、相談を速やかに実施する

▽医療関係者・患者も「適正使用」に協力してほしい



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