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「胃瘻・腸瘻交換時期を失念」し患者に健康被害が生じる医療事故も発生、院内での情報連携、適切な記録管理など徹底を―医療機能評価機構

2025.7.4.(金)

昨年(2024年)10-12月に報告された医療事故は1273件、ヒヤリ・ハット事例は8427件であった。医療事故のうち7.5%では患者が死亡しており、10.8%では死亡にこそ至らないまでも「障害残存」の可能性が高い—。

こういった状況が、日本医療機能評価機構が6月24日に公表した「医療事故情報収集等事業」の第81回報告書(本年(2025年)1-3月が対象)から明らかになりました(機構のサイトはこちら)(前四半期(2024年10-12月)を対象にした第80回報告書に関する記事はこちら)。

また報告書では「胃瘻・腸瘻の管理」に関連した医療事故事例を詳細に分析し、改善策を提示しています。情報連携、適切な記録を徹底し「胃瘻・腸瘻交換時期を失念する」ことなどがないよう、機構提言を踏まえて、各医療機関で「自院にマッチした再発防止策」を構築・周知する必要があります。

重大な医療事故(死亡、障害残存事例など)も発生している点に留意を

日本医療機能評価機構は、全国の医療機関から医療事故やヒヤリ・ハット事例(事故には至らなかったものの担当医療スタッフ等が「ヒヤリ」とした、「ハッ」とした事例)の報告を受け、背景等を詳しく分析して「事故等の再発防止に向けた提言」等を定期的に行っています【医療事故情報収集等事業】(国立病院や特定機能病院などでは事故等の報告が義務付けられている)。

本年(2025年)1-3月に報告された医療事故は1256件でした。

事故の程度別に見ると、▼死亡:90件・事故事例の7.2%(前四半期に比べて0.3ポイント減)▼障害残存の可能性が高い:169件・同13.5%(同2.7ポイント増)▼障害残存の可能性が低い:364件・同29.0%(同4.3ポイント減)▼障害残存の可能性なし:314件・同25.0%(同1.4ポイント増)―などとなりました。中長期的に眺めていく必要があります。

医療事故の概要を見ると、最も多いのは「治療・処置」の428件・34.1%(前四半期に比べて1.4ポイント増)。次いで、「療養上の世話」の385件・30.7%(同0.8ポイント減)、「薬剤」94件・同7.5%(同0.3ポイント減)、「ドレーン・チューブ」87件・同6.9%(同0.1ポイント増)、「検査」66件・同5.3%(同0.6ポイント増)などと続きます。多くの医療行為で「事故」が生じており、確認手順などを常に検証・改善することが重要です。

2025年1-3月における医療事故報告の状況(医療事故情報収集等事業81回報告書1 250624)

ヒヤリ・ハット事例、依然として「様々な場面で発生」しており、最大限の留意を

ヒヤリ・ハット事例に目を移すと、本年(2025年)1-3月の報告件数は6466件。内訳を見ると、依然として「薬剤」関連の事例が最も多く2199件・ヒヤリ・ハット事例全体の34.0%(前四半期と比べて0.4ポイント減)を占めています。次いで「療養上の世話」1639件・同25.3%(同3.7ポイント増)、「ドレーン・チューブ」811件・同12.5%(同1.0ポイント減)などと続いています。

ヒヤリ・ハット事例のうち、医療機関での実施がなかった3806件について、「仮に実施してしまっていた場合の患者への影響度」を見ると、「軽微な処置・治療が必要、もしくは処置・治療が不要と考えられる」事例が96.8%(前四半期から0.7ポイント減)と、大部分を占めている状況にも変化はありません。

しかし、「濃厚な処置・治療が必要と考えられる」ケースも2.9%(同0.8ポイント増)、さらに「死亡・重篤な状況に至ったと考えられる」ケースも0.4%(同増減なし)あります。一部にとどまってはいますが、「一歩間違えば重大な影響が出ていた」事例が生じている点を重く見て、「すべての医療機関において院内のチェック体制を早急に点検しなおす」必要があります。

2025年1-3月におけるヒヤリハット事例報告の状況(医療事故情報収集等事業81回報告書2 250624)



なお、その際には、Gem Medで繰り返しお伝えしているように「個人の注意だけで医療事故やヒヤリ・ハット事例を防止することはできない」点に留意しなければなりません。どれだけ注意深く業務を行っても、人は必ずミスを犯します。とりわけ、極めて多忙な業務環境にある医療従事者はミスが生じやすい状況に置かれており、こうした中では、「ペナルティの導入」などには意味がなく(効果がない)、かえって弊害のほうが大きくなると危機管理の専門家は指摘します。

「人は必ずミスを犯す」という前提に立ち、「必ず複数人でチェックする」「ミスが生じる前に、あるいは生じた場合には、すぐに気付ける仕組みを構築する」「また包み隠さず報告できるような、院内のルールを遵守し、医療安全を確保し、医療の質を向上させようという、風土を作り上げる」など、医療機関全体で対策を講じることが必要です。

もっとも「複数人でのチェック」には大きな落とし穴がある点にも留意が必要です。A・Bの2人でチェックをする際に、Aさんは「Bさんがチェックをするので『だいたい』で良かろう」と、Bさんは「Aさんがチェックをしているので『だいたい』で良かろう」と考えてしまうことが少なからずあります。この場合には「1人でのチェック」よりも甘くなってしまいます。こうした点も十分に認識したうえで、慎重に「複数チェック」を導入する必要があるでしょう(関連記事はこちらこちらこちら)。

胃瘻等の交換忘れなどを防止するために、情報共有・適切な記録の徹底を

報告書では毎回テーマを絞り、医療事故の再発防止に向けた詳細な分析を行っています。今回は▼胃瘻・腸瘻の造設・カテーテル交換や管理に関連した事例(その2)▼院外で粉砕調剤された持参薬の与薬に関連した事例—を詳細に分析し、改善策を提示しています。

本稿では、前回に続き「胃瘻・腸瘻の造設・カテーテル交換や管理に関連した事例(その2)」に注目してみます(関連記事はこちら)。

前回は「胃瘻・腸瘻の造設・カテーテル交換時に生じた事故」に焦点を合わせ、再発防止策を検討していました。今回は「胃瘻・腸瘻の管理」に焦点を合わせています。

「胃瘻・腸瘻の管理」において生じた医療事故は15件(2021年1月から昨年(2024年)12月まで)あり、もう少し詳しくみると▼胃瘻カテーテルの交換忘れ:5件▼バルーンの管理において「滅菌蒸留水の交換忘れ」:4件▼バルーンの管理における「滅菌蒸留水の交換時」のカテーテルの腹腔内への逸脱:2件▼同じくカテーテルの破損:2件—などとなっています。

最も多い「胃瘻カテーテルの交換忘れ」事例を見てみると、例えば次のようものがあります。

▽整形外科に入院中の患者に、8か月から人工呼吸管理を行い、4か月前に胃瘻を造設。あるとき看護師が異変に気付き確認すると「バルーンが破裂し、ほぼ抜けかかっている」状態であったため、リーダー看護師に報告。しかし、院内に「バルーンタイプの胃瘻カテーテル」の在庫がなく、その旨を医師に報告したところ、「整形外科医が消化器外科医に相談→消化器外科医は『カテーテルが抜けないように固定して経過観察』と整形外科医に回答→整形外科医が看護師に『抵抗がなければ固定板まで押し進めてよい』と看護師に指示(消化器外科医のコメントを誤解)」となりました。看護師はカテーテルを押し進め、固定板を腹壁にテープで固定。その後、腹部X線撮影結果をもとに消化器外科医師が「栄養剤の注入は可能」とコメントしました。看護師は医師指示のもと「栄養剤アイソカルサポート150mL+白湯100mL」を注入したところ、1時間後に発熱腹部症状が出現し、血圧が60mmHg台まで低下。CT検査の結果、急性腹膜炎と診断され緊急手術となりました。

▽1年半ほど前に、歯科口腔外科の患者に胃瘻を造設。10か月前に、胃瘻カテーテル挿入部皮膚の肉芽形成があったため、胃瘻カテーテルを交換。その後、毎月歯科口腔外科を受診していたものの、歯科医師は「胃瘻カテーテルの交換時期」を失念していました。その後、受診時に患者から「胃瘻部からの漏れ」の訴えがあり、胃瘻カテーテルの交換時期を過ぎていることに気付きました。歯科口腔外科から消化器内科へ「胃瘻カテーテルの交換」依頼がなされ、既定の手順で胃瘻カテーテルを交換中、エクステンダー挿入時に抗が感じられず、カテーテルを抜去すると バンパーが脱落していた。透視にて「胃内へのバンパー脱落」が確認されたため、緊急で内視鏡的胃内異物摘出術を行うことになりました。



こうした事例の背景には、▼医師間の連携不足▼医師・看護師等の知識不足▼患者の認識不足(交換時期を知らないなど)—など複雑な要因があるようです。

機構では、こうした事故の再発防止に向けて次のような提言を行っています。これらを参考に各医療機関で「自院にマッチした防止策」を検討・情報共有・実行することが重要です。

【胃瘻管理時のポイント】
▽胃瘻カテーテルの取り扱い・管理方法を把握する
・胃瘻の管理に不慣れ、経験がないといった背景・要因が報告されており、消化器内科医や胃瘻管理に慣れている病棟の看護師から情報収集を行い、「安全な管理が行える体制」を作る
・自施設で取り扱っていない胃瘻カテーテルを扱う際は、胃内ストッパーや体外の形状による管理方法の違いを把握する
・胃瘻造設後は、他の医師や看護師などと情報共有できるよう「胃瘻カテーテルに関する情報を入力する箇所」を決めておく

▽カテーテルの交換日を失念しないための工夫を行う
(工夫例)
・医師が「胃瘻の造設日」「胃瘻カテーテルの種類」「最終の交換日」「交換予定日」などの情報を電子カルテのプロファイルや外来予約に記載する
・転院時のサマリーに「次回の胃瘻カテーテルの交換予定日」を記載する

・胃瘻造設の際は、患者や家族にも「カテーテルを交換する必要性があること」「交換時期」などを説明する

▽バルーンの滅菌蒸留水の交換時の注意点
・看護計画で、「バルーンの滅菌蒸留水の交換曜日」(週に1回)、「滅菌蒸留水の量」などをワークシートに入力する
・バルーンの滅菌蒸留水の交換時にカテーテルが逸脱する可能性があるため、患者に腹痛などの症状が出現した場合は、滅菌蒸留水を戻したりせず、「胃瘻カテーテルが抜けない」ようにしたうえで、直ちに医師に相談・報告して慎重に対応する
・バルーンへ規定容量以上の滅菌蒸留水を注入した場合、バルーンが破損する危険性があることを周知する
・交換時に滅菌蒸留水を抜いた後、再度吸引して「残量のない」ことを確認することで、バルーン内への過剰注入を回避できる

▽ボタン型胃瘻カテーテル用の接続チューブの保管管理
・ボタン型の胃瘻カテーテルの接続チューブは、洗浄・消毒して繰り返し使用するため、接続チューブの廃棄・紛失や、患者の退院時の渡し忘れがないよう、「接続チューブの取り扱い」について院内・病棟内で教育する
・接続チューブの廃棄・紛失を防止するため、患者用の物品情報を共有し、栄養剤の注入後は経腸栄養注入セットから接続チューブを外して、「洗浄するもの」と「廃棄するもの」を明確に分ける
・退院時に物品の渡し忘れを防止するため、当日担当の看護師だけでなく、チームで準備し、退院時のチェックシートに胃瘻に関連する物品(接続チューブを含む)を追加する

【腸瘻管理時のポイント】
・腸瘻を造設している患者は、胃瘻を造設している患者に比べ少なく、見たり対応したりしたことがない看護師も少なくない。腸瘻造設患者の看護を行う際は、「腸瘻の構造や造設されている状況」を把握する
・初見の製品や構造を知らない製品を扱う際は、看護師だけで判断・実施せず、「医師の立会い」のもと実物を見ながら指示内容を確認する



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