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GemMed塾 短期間で効果を出せるコスト削減の手法とは ~パス改善と材料コスト削減~

温罨法等において、ホットパックの不適切使用による熱傷に留意を―医療機能評価機構

2018.4.17.(火)

 医療現場では保温や温熱療法など、さまざまな用途でホットパックを用いるが、それにより熱傷(やけど)が生じてしまった―。

 こうした事例が、2014年1月から2018年2月までに10件も報告されていることが、日本医療機能評価機構の調べで明らかになりました(機構のサイトはこちら)。ホットパックは治療等に極めて有用ですが、適切な使用がなされているか、今一度確認する必要があります。

ホットパックの不適切使用による熱傷が数多く報告されている

ホットパックの不適切使用による熱傷が数多く報告されている

ホットパックの取扱説明書をきちんと読み、当てている部位の観察を

 日本医療機能評価機構は、全国の医療機関(国立病院や特定機能病院等は義務づけ)から医療事故やヒヤリ・ハット事例を収集しており(医療事故情報収集等事業)(関連記事はこちらこちらこちら)、その中から、毎月、とくに注意すべき医療事故事例等の内容をまとめた「医療安全情報」を公表しています(最近の情報はこちらこちらこちら)。4月16日に公表された「No.137」では「ホットパック使用時の熱傷」がテーマとなりました。

 ある病院では、看護師が、ホットパックを電子レンジで加熱して専用の袋に入れ、患者の上肢に当てて温罨法を実施しました。患者は、開始からしばらくして「熱さ」を感じましたが、自分では外してよいか分からず、そのままにしていたといいます。約1時間後に看護師がホットパックを外すと、当てていた部位に発赤が生じており、皮膚科医が「低温熱傷」と診断しています。

また別の病院では、看護師が、採血が困難な患者の左前腕を温めることにしました。ホットパックは「カバーに入れる」ことになっていましたが、当該看護師はカバーに入れないまま左前腕を温め1回目の採血を実施。さらにホットパックを同一部位に当て続け、約30分後に2回目の採血を実施。その後、左前腕に発赤と水疱が生じていることに気付き、皮膚科医が「低温熱傷」と診断しています。

ホットパックは、保温や血管拡張、温熱療法など医療現場でさまざまに用いられ、温罨法として「看護師独自の判断で計画・実施ができる看護技術」とされています。ただし、適切に使用しなければ、熱傷を生じるリスクも隣り合わせにあり、機構では、▼ホットパックの取扱説明書を読み、患者の状態に合わせて使用する▼ホットパックを使用する際は、当てている部位を観察する―という基本的事項を遵守するよう求めています。

 
病院ダッシュボードχ 病床機能報告MW_GHC_logo

 

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